2月は寒い日が続き、春の訪れを感じられる日があまりありませんでしたね。サクラの開花が気になりますが、東京での開花はここ数年と同じく今月末との予測が出ました。サクラといえば、発芽が困難とされているサクラ(誓願桜)の種子を宇宙へ持って行き、帰ってきて植えたら次々と発芽したというニュースがありましたね。いったい何が起こったのか、将来使えそうな技術になるのか解明される日が楽しみです。
そろそろ本格的なガーデニングシーズンになります。草花類の種子まきや春植え球根の植付けの時期です。種子や球根などは早めに手配しておきましょう。
主としてアフリカ原産のキク科の多年草の改良品種です。大輪の鉢物向きで、春を先取りするように少し寒い時期から店頭に並びます。日当たりのよい所で管理します。水は乾いたらたっぷり与えます。
▲オステオスペルマム 元気をもらえるような配色です。 |
▲オステオスペルマムの花 |
ヨーロッパ原産のキキョウ科の一年草です。鉢いっぱいに薄いブルーの花が咲き、ボリュームと存在感があります。鉢物として、玄関先などのポイントになります。花期が長く、5月頃まで咲きますので、花がら摘みをこまめに行います。日当たりの良いところで、水は乾いたらたっぷり与えます。
▲カンパニュラ「メリーベル」 鉢いっぱいに咲き乱れる花。 |
ハンガリーなどに分布する、アブラナ科の多年草です。葉をつけたほふく茎が出て、良く伸びて広がっていき、寒さに強くグランドカバーなどに使えます。黒葉で、春に白い花があがってきて咲きますので、一風変わった雰囲気を演出してくれます。ロックガーデンなどにも向いています。日当たりがよく、水はけのよい土(湿度が苦手)で育てます。
▲アラビス・プロクレンス 黒葉からヒュっと伸びた花がおもしろいです。 |
北半球広く分布するといわれるゴマノハグサ科の多年草です。一株植えてうまく根付けは、ほふくしながら大きく株が広がってくれます。濃い緑の葉からはっとするような青い花が次々と咲きます。日当たりの良い場所、水はけのよい場所で育てます。
▲ベロニカ「オックスフォードブルー」 大株になると印象的です。 |
▲ベロニカの花 よく見るとおもしろい形をしています。 |
園芸店でも、外で育てられる鉢物が多くなってきましたね。ただ、もともと温室で栽培されたものですから、いきなり外に置くのは避けましょう。特に春先は風の強い日が多いので注意が必要です。晴れた暖かい日は風の当たらない日なたに置き、夜間や風の強い日は、暖房の風が直接当たらない室内で保護するのがベストです。これまで、室内で育ててきた鉢も、同様に少しずつ外の空気に慣らしてゆきましょう。
本来は宿根草ですが、カナリア諸島原産ですので寒さ暑さに弱く、日本では1年草として扱われていす。葉が大きいので水切れに弱く、特に風が強いとすぐに水切れして葉がしおれます。風の強い日と寒い夜は室内に取り入れましょう。花が終わったら、早めに花茎を根元から葉っぱ3枚ぐらい残して切り戻すと、2番花を伸ばしてくれます。切り戻しと同時に液肥を追肥します(2週間に1回くらい)。
これも、カナリア諸島原産ですがシネラリアよりは丈夫です。白色のほか、桃色、黄色の品種も普及してきました。寒さには強いほうなので、直接霜に当てないようにすればよいものです。小さいポットに植えられているものは、根詰まりしている場合が多いので、入手したら根鉢を崩さずにひと回り大きな容器に植えなおすとよいでしょう。開花期間中、2週間に1回液肥を追肥します。
エレモフィラ(ハマジンチョウ科)、ボロニア(ミカン科)、ハーデンベルギア(マメ科)、レシュノルティア(初恋草、クサトベラ科)、ペーパーカスケード(キク科)、エリカ(ツツジ科)などオーストラリア、南アフリカ原産の鉢物は、水のやりすぎに注意。鉢の土が乾きだしてきてから、水やりするようにします。 クンシラン(ヒガンバナ科)はそろそろ、花芽が上がってくる頃、クジャクサボテン(サボテン科)も花芽が作られる頃ですので、日によく当てるようにしましょう。ともに肥料は不要です。
▲シネラリア |
▲マーガレット |
3月になると、まだ風は冷たくても日の光が強くなるのがわかりますね。パンジーやビオラ、キンギョソウなどの草花は蕾の上がる数も多くなります。花がら摘みをまめに行いましょう。大きくなりすぎた株では、茎の間引きや伸びすぎた枝の切り戻しをしましょう。肥料が切れると株の勢いが止まってしまいますので、急ぎのときは液肥を、余裕があるときは緩効性固形肥料(マグアンプKなど)を追肥しましょう。新しく咲く花が小さくなったり、次の蕾が上がるまで間があくようになったりするのは注意信号です。
種子まきの目安は低温で発芽するコスモスやアスター、ナスターチウムなどはソメイヨシノが散る頃、もう少し温度が必要なアゲラタムやジニア、ペチュニア類はヤエザクラが咲き始める頃、高温性のサルビアやマリーゴールド、ケイトウ類はヤエザクラが散る頃、アサガオやヒョウタンはさらに10日くらい遅くなります。また、ポット苗は遅霜の恐れがなくなったら植えつけられます。
春植え球根のダリアやグラジオラス、ゼフィランサスなども同様で、アマリリスは少し遅く、ソメイヨシノが咲き出す頃、熱帯性のカンナやジンジャーはヤエザクラが咲き出す頃を目安にしましょう。
秋に球根を植えつけられなかった場合は、花の長持ちするスイセンやヒアシンスなどの咲き出した鉢植えを入手して、寄せ植えなどに植え込んでも良いでしょう。この場合は、根鉢を崩さないようにそっと抜き取って植えつけます。
落葉樹の剪定を済ませていない方は3月初旬に済ませましょう。木々の萌芽が始まると、アブラムシなど害虫類が発生しだします。早めに見つけてスミチオン、オルトランなどの殺虫剤を散布します。
ウメは花の咲いた枝を2、3芽残して切り、長い枝は切り詰めます。マンサクは自然樹形で育て、根元から出た徒長枝は3月中に間引きます。2、3年に1回、芽吹き前に強い剪定をしてよい枝を出させます。ロウバイは太い勢いのある枝を大切にします。枝先を軽く切り詰め、込みすぎたところの枝や細枝を間引くようにします。サンシュユも同様で、強い芽が出るように間引きと切り詰めをします
3月は落葉樹、常緑広葉樹の植え付けの時期で、針葉樹の植え付けも始められます。お彼岸を中心に春の植木市が開かれるので、なるべく早く行って、よい木を選びましょう。よい木の条件は枝が四方に張っていて、幹などに傷がないこと、根鉢がしっかりしていて、細根が多いことです。根の状態がわからない場合は、幹や葉の勢いのよいものを選べば、失敗が少なくなります。
そろそろ家庭菜園も本格的に稼動を始めます。まずは野菜の種子まき。ホウレンソウ、カブ、コマツナは露地で、ネギ、パセリはトンネルでまきます。パセリは本葉1、2枚で移植します。
種子まきは苦手という方は、苗から始めましょう。双葉が黄化せずしっかりついているものを選び、遅霜の恐れがなくなってから定植します。
ハーブでは、ミント類、レモンバーム、タイム類、ロケット、チャービルの種子がまけます。平鉢にまき、風の当らない日溜りで管理します。遅霜の心配があるときは室内や軒下に取りこみます。
また、春苗を植えて短期間で収穫が楽しめる種類を紹介します。ただしこの場合入手は無農薬であることを確認しましょう。はっきりしない場合は、入手してから3週間ほどおいてから利用したほうが安全です。
日当たりからやや半日陰になる腐植質に富んだところが適地。すぐに子苗を出すので、株間をあけましょう。なお、花が黄色いものは別属(ヘビイチゴ属)ですから注意します。果実は生食、葉はティーに。
半日陰のところで、水を切らさないように。生育が早いので、苗からすぐに大きくなり、挿し芽でよくふやせます。葉や剪定でつんだ芽をティーに。
蕾付きの株が売られています。日当たりのよいところで雨を当てないように。チッ素肥料は避け、水はやや控えめに。花や葉をサラダなどに。
日当たりのよい肥沃なところで、やや水を控えめに。摘み取った葉を料理やティーに。
ローズマリー 花つき株が売られています。日当たりのよいところで、水はやや控えめに。花や葉を料理の香り付けに使いますが、少量で十分に香るので苗の間は葉を摘み過ぎない様に。
日当たりのよい肥沃なところで庭植えに。鉢植えの場合は水切れに注意。伸びた葉を摘み取り、サラダや肉・魚料理に。
夏に枯れる2年草です。鉢植えで半日陰に置き、水切れに注意します。伸びた葉を摘み取り、スープやサラダに。
この2種は種子をまいて3週くらいで利用できるようになります。半日陰で水を切らさないように管理します。
2011年2月18日〜27日に行われた「世界らん展」に行ってきました。
「世界らん展」とは、年に一度、多種多様なランを一堂に東京ドームに集めたランの祭典です。
会場にはまずランで作った大規模なアーチがあり、見た目が鮮やかなだけでなく、大変よい香りが漂う品種も使われ、わくわくした気持ちをかき立てられます。今年の日本大賞「セロジネ・クリスタータ ホロレウカ‘ピュアホワイト’」(Coel. Cristata fma. hololeuca ‘Pure White’)は、たった一株から2000輪もの花を同時に開花させ、見事な球状に仕立てた約2メートルの作品で圧巻、目を見張る大きさでした。会場全体に広がるエントリーしたラン・ディスプレイの数々はさながら、ランをモチーフにしたボタニカルアートなどの工芸品、ブーケや着物に至るまでランにまつわる様々な素晴らしい作品が並べられていました。寒さを吹き飛ばす、熱気に溢れたランの大きなお祭り、今年行けなかった人はぜひ来年行ってみましょう。
▲世界らん展会場の様子 |
▲2011年の大賞 「セロジネ・クリスタータ ホロレウカ ‘ピュアホワイト’」 |
▲ランに模様がプリントされています |
▲蝶のようなサイコプシス・パピリオ |
▲大規模なディスプレイ |
▲ランで雛祭り?! |
県名 | イベント名 | 期間・場所・連絡先 | |
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栃木 | ヒスイカズラと早春の花祭り | 期間:3月19日〜4月10日 場所:下都賀郡・とちぎ花センター TEL:0282-55-5775 URL:http://www.florence.jp/ |
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千葉 | 日本フラワー&ガーデンショウ | 期間:3月25日〜27日 場所:千葉市・幕張メッセ TEL:03-5919-4674 |
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埼玉 | ウキヨエ盆栽園 | 期間:3月26日〜5月5日 場所:さいたま市・大宮盆栽美術館 TEL:048-780-2091 | |
新潟 | 花の新品種inにいがた | 期間:3月9日〜13日 場所:新潟市・新潟県立植物園 TEL:025-226-3567 |
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群馬 | ぐんまの洋蘭展 | 期間:3月11日〜21日 場所:藤岡市・ららん藤岡花の交流館 TEL:0274-24-8220 |
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岐阜 | 桃の節句を祝うバラ写真展 | 期間:2月26日〜3月21日 場所:可児市・花フェスタ記念公園 TEL:0574-63-7373 |
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静岡 | 梅&早咲きの桜フェア | 期間:2月5日〜3月13日 場所:浜松市・はままつフラワーパーク TEL:053-487-0511 |
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花・緑タウンフェアin静岡2011 「春がほほえむ街 しずおか 〜暮らしを彩る花・緑〜」 |
期間:3月4日〜6日 場所:静岡市・呉服町通り・七間町通り周辺 TEL:054-221-2679 |
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愛知 | 石田流いけばな展 | 期間:3月3日〜8日 場所:名古屋市・ランの館 TEL:052-243-0511 |
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盆栽展&常滑焼鉢まつり | 期間:3月5日〜6日 場所:常滑市・旧常滑高校講堂 TEL:0569-72-5411 |
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春蘭展 | 期間:3月10日〜13日 場所:名古屋市・ランの館 TEL:028-623-2329 |
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2011フラワードームプレミアム 〜あいち花フェスタ・ 名古屋国際蘭展〜 |
期間:3月11日〜14日 場所:名古屋市・ナゴヤドーム TEL:052-201-2111 |
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滋賀 | 長浜盆梅展 | 期間:1月20日〜3月30日 場所:長浜市・慶雲館 TEL:0749-62-4111 URL:http://www.nagahamashi.org/bonbai/ |
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大阪 | クリスマスローズ展 | 期間:2月22日〜3月6日 場所:大阪市・花の文化園 TEL:0721-63-8739 URL:http://osaka-midori.jp/fululu/ |
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早春の草花展 | 期間:2月26日〜3月13日 場所:大阪市・花と緑と自然の情報センター TEL:06-6694-8788 |
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いけばな女性作家展 | 期間:3月3日〜8日 場所:大阪市・大丸心斎橋本館 |
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兵庫 | 神戸花物語 | 期間:3月4日〜6日 場所:神戸市・神戸ハーバーランド TEL:078-322-5355 |
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チューリップまつり2011 | 期間:3月1日〜5月5日 場所:加西市・兵庫県立フラワーセンター TEL:0790-47-1182 URL:http://www.flower-center.pref.hyogo.jp/ |
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淡路夢舞台ラン展 | 期間:1月22日〜3月6日 場所:淡路市・淡路夢舞台温室 「奇跡の星の植物館」 TEL:0799-74-1200 |
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広島 | 広島花の祭典 | 期間:2月24日〜3月1日 場所:広島市・福屋駅前店 TEL:082-279-2611 |
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山口 | 全国造園技能競技会 | 期間:3月4日〜6日 場所:山口市・きらら浜 TEL:03-3293-7577 URL:http://www.jflc.or.jp/ |
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鹿児島 | 全国都市緑化かごしまフェア 「花かごしま2011」 |
期間:3月18日〜5月22日 場所:鹿児島市・吉野公園他 TEL:099-295-8787 URL:http://www.pref.kagoshima.jp/ryokka/ |