今年の秋の訪れは穏やかです。台風の訪れも少なかったですね。これからだんだん寒くなってきて霜が降りるようになりますので、耐寒性のない植物は室内に取り込むなど、早めに対応しましょう。
オーストラリア原産のジンチョウゲ科の常緑低木です。ジンチョウゲのように小さい花が集まり、ポンポンとした丸い花序を形成します。日当りを好み、比較的寒さに強いですが、寄せ植えなどで楽しみ、冬は霜のあたらない場所で管理します。乾いたらたっぷり水をあたえます。
▲ピメレア しゅっとした枝先に丸い花序を咲かせます |
▲ピメレアの花 ジンチョウゲに似た小さい花が たくさん集まっています |
熱帯、亜熱帯地域に広く分布するトウダイグサ科の低木です。キャットテールの名前でおなじみの植物の仲間で、斑入りの細葉です。斑入り葉の優しい赤・緑などの配色が、これからの季節を演出してくれます。関東では冬場は10℃くらいを保てる明るい室内や温室で管理します。成長がはやいので、それに応じて鉢替えを行います。砂や腐葉土を多用した通気性・水はけのよい土で管理し、水やりは土が乾いたらたっぷりと与えます。夏など温度の高い時期に挿し木で増やせます。)
▲アカリファ 細葉タイプ |
▲アカリファ(丸い葉) 様々な形と色があります |
オーストラリア原産のシソ科の常緑低木です。半耐寒性で、関東から西の地域では庭植えが可能です。花や葉の形がローズマリーに似ているため、「オーストラリアンローズマリ−」という別名でも呼ばれますが、ミントブッシュに近い品種です。大体1mくらいの大きさになります。水はけのよい土で、日当りを好みます。
▲ウェストリンギア 斑入りの葉が爽やかな低木 |
冬花壇の草花の生育はいかがですか。霜が降りる頃になると、長く花を咲かせつづけてくれたコスモスやサルビア、マリーゴールドなどの秋花壇も見おさめの時期。草姿も乱れてきていますので、「ご苦労様」とお礼の言葉をかけて整理しましょう。手で抜ける株は手で、コスモスなど根の張っているものはシャベルで掘り上げます。枯れ枝や古根を取り除いた後は、土を掘り返し、堆肥や苦土石灰などをすき込んでから平らにならします。コガネムシの幼虫やヨトウムシがいたら、捕殺しましょう。
パンジーやビオラ、デージー、ハボタンは耐寒性が強いので、根付いてしまえば多少霜が降りても大丈夫ですが、スイ―トアリッサムやクリサンセマム・ムルチコーレはやや寒さに弱いので、霜よけや風除けを作るか、軒下に移すのが無難です。球根では、ユリやスイセンが植えられます。
マツ類の“もみ上げ(古葉とり)”は今が適期です。早めに済ませて、正月をきれいな庭で迎えましょう。また、チャボヒバ、イトヒバ、スイリュウヒバなどのヒバ類も庭の格を高めてくれる樹木です。一緒に手入れをすれば、庭がより見事になります。
また、落葉の花木・果樹の植えつけの時期です。ウメモドキ、オオデマリ、ガマズミ類、モクレン・コブシ類、カエデ、ボケ、カイドウ、サクラ類、果樹ではウメ、モモ、リンゴ、ナシ、クリ、カキ、ブドウなどが植え時です。
外が冬景色になってくると、室内鉢物の出番ですね。定番のシクラメンにプリムラ類、花期の長いシンビジウムやデンドロビウムなどの洋ラン類、クリスマスに欠かせないポインセチアやクリスマスカクタス(シャコバサボテン)、クリスマスベゴニアなどが出始めています。良質の株を入手することが、鉢物を長持ちさせる秘訣です。
戸外で管理してきた非耐寒性の鉢物類には、保護が必要になります。低温に強いタイプの洋ラン類(シンビジウム、デンドロビウム、オンシジウムなど)、エンジェルストランペット、クンシラン、ノボタンなどの鉢物類なども、霜の降りる前に室内や軒下にとりこみましょう。
なお、室内は通風が悪く、ワタカイガラムシやアブラムシ、ハダニなどが大発生しがちですから、とりこむ前に、殺虫剤や殺ダニ剤を散布して退治しておきましょう。シンビジウムなど葉の付け根にカイガラムシなどが潜んでいることがありますので要注意。また、鉢の底のナメクジにも気をつけましょう。
菜園やハーブガーデンもそろそろ冬支度ですね。
夏秋まきのネギやニンジン、タカナ、カラシナなどの収穫時期です。あまった野菜類は土寄せをすれば、しばらく保てます。また、ホウレンソウやコマツナなどには霜よけをつくってやりましょう。
地上部が枯れてきたハーブ類は株元で切り取り、根元を腐葉土や堆肥でマルチングしておきます。まだ取り入れていない非耐寒性のハーブがあれば、早めに室内やフレームなどに取り入れます。
バラの大苗(接ぎ木2年生苗)の植え付けの時期です。品種が揃っているうちに好みの種類を購入しましょう。
この時期のバラ苗には、ポット植えのものと、根巻き苗(根を麻布やビニール布で包んだもの)があります。すぐに植えるのでしたら、株の充実した根巻き苗(通信販売は大体、根巻き苗)でよく、そうでないなら、ポット植えの苗の方が安心です。ただ、細長いポット(スリムポット)に植えられたものは、このまま長期間育てることができませんので、秋の間に庭ないし大鉢に定植するようにしましょう。良苗は太く充実した幹が2〜3本以上でていて、幹に傷が無いものです。すぐに植えられない場合は、根巻き苗は布をはずしてから、風の当たらない日陰地に仮植えしておきます。
鉢は8号(24cn鉢)から10号(30cm鉢)くらいの大鉢、用土は市販のバラ培養土でよいでしょう。植え付けの方法は、庭植えの場合と同じですが、元肥は入れません。根付いた頃(植え付け1ヵ月後)に、有機固形肥料をひとつかみほど与えます。
キクの盛りの時期です。苗も出回り始めていますので、来年は大輪のキクを咲かせてみませんか。今の時期のキク苗は秋苗(秋挿し苗)といい、9月に挿し芽をして作られたものです。この苗を育てて、来年の5月に挿し芽(この挿し芽株に花を咲かせるのです)をする親株とするものです。
日照を好むものは、窓際の明るいところに置き、日照に弱いものはレースのカーテン越しのところに置くなど、置き場に注意しましょう。10月中はまだ光が強いので、室内の日当たりは温度が上がりすぎることがありますので、注意が必要です。また、室内は戸外よりも空気が乾燥していますので、土の乾き方をチェックするとともに、葉水などを与えるようにしましょう。
観覧時間や交通機関については、電話かホームページで確認しましょう。
★全日本菊花連盟全国大会(11月9日〜11日)
山形県南陽市(南陽市民体育館) 無料 連絡先:Tel 0238-49-2600(大会事務局)
★二本松の菊人形(10月13日〜11月18日)
福島県二本松市(県立霞ヶ城公園) 無料 連絡先:Tel 0243-55-5122
http://www.city.nihonmatsu.lg.jp/
★笠間稲荷の菊まつり(10月13日〜11月25日
茨城県笠間市(笠間稲荷神社) 無料(菊人形展は有料) 連絡先:Tel 0296-73-0001(神社社務所)
http://www.kasama.or.jp/
★新宿御苑菊花壇展(11月1日〜15日)
東京都新宿区(新宿御苑) 有料(御苑入場料) 連絡先:Tel 03-3350-0151(御苑)
http://www.env.go.jp/garden/shinjukugyoen/
★日比谷公園の菊花大会(東京都観光菊花大会 11月1日〜23日)
東京都千代田区(日比谷公園) 無料 連絡先:Tel 03-3930-2828
http://www.kanko-chiyoda.jp/tabid/1577/Default.aspx
★弥彦菊まつり(新潟県菊花展覧会 11月1日〜24日)
新潟県西蒲原郡弥彦村(彌彦神社) 無料 連絡先:Tel 0256-94-3154(弥彦観光協会)
http://www.e-yahiko.com/kiku.htm#j
★たけふ菊人形(10月3日〜11月11日)
福井県越前市(武生中央公園) 有料 連絡先:Tel 0778-21-0175(越前市観光振興課)
http://takefu-kiku.jp/
★浜北菊花大会(11月2日〜23日)
静岡県浜松市(はままつフラワーパーク) 有料(入園料) 連絡先:Tel 053-586-3109(事務局)
★名古屋城菊花大会(10月28日〜11月23日)
愛知県名古屋市(名古屋城) 有料(城観覧料) 連絡先:Tel 052-231-1700(管理事務所)
★日本菊花全国大会(10月20日〜11月23日)
大阪府和泉市(国華園) 無料 連絡先:Tel 0725-92-2737(国華園)
http://www.kokkaen.co.jp/
★太宰府天満宮の菊花展(11月1日〜25日)
福岡県太宰府市(太宰府天満宮) 無料 連絡先:Tel 092-922-8225
http://www.dazaifutenmangu.or.jp/
★西日本菊花大会 (11月1日〜22日)
福岡県宗像郡玄海町(宗像神社) 無料 連絡先:Tel 0940-62-1311
http://www.munakata-taisha.or.jp/index.html
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