まだまだ暑い日が続きます。今年の夏も暑かったので、植物にもそのダメージが現れる頃です。台風もたくさんくるシーズンなので、しっかりと対策をたてていきましょう。
「クロハイビスカス」「シソアオイ」などという名前で売られています。アフリカのアンゴラ地方原産の、大きくなると2mに達する多年草です。チョコレート色をした姿がモミジのようですが、ハイビスカスの仲間でアオイ科ヒビスクス属です。
鉢植えにしても、秋の花壇や背の高い寄せ植えにしてもよいです。残暑の厳しい暑い時期は、日陰〜半日陰に置きますが、涼しくなってきたら、日当たりのよい所で管理します。10月頃には鉢あげし、室内で管理します。
中南米原産のキク科の多年草です。黒味がかかった銅葉と鮮やかな黄色の花とのコントラストでくっきりとした存在感を持っており、ある程度の高さもあるので秋の寄せ植えや花壇で活躍します。
日当たりと水はけのよい場所を好み、水やりは土が乾いたらたっぷりとあげます。花後は、花のあった場所の少し下に腋芽がでているところで切り戻します。冬は、花壇であったら鉢あげし、寄せ植えであれば寄せ植えごと凍らないようなところで管理します。
庭やベランダに、小さくても池を設けると、雰囲気が変わりますね。その中に、水草などを植えれば、ちょっとしたビオトープガーデンになります。
●池 本格的な池がなくても陶器の色合いに似せたプラスチック池が出回っています。これを利用するのもよいでしょう。
●植える植物の種類 *( )の中は鑑賞部位
・湿地性の種類 ハンゲショウ(葉)、ミソハギ(花)、シラサギスゲ(花)、トクサ(茎)、セキショウ(葉)
・抽水性の種類パピルス(葉)、フイリヨシ(葉)、ガマ(葉)、フトイ(葉)、オモダカ(葉と花)、クワイ(葉)、チャワンバス(花と葉)、ポンテデリア(花と葉)
・浮遊性の種類 ボタンウキクサ(葉)、ホテイアオイ(葉と花)、スイレン(花)、コウホネ(葉)、ウォーターポピー(花)
●植え方 植物は、直接池に植えるのではなく、一つの種類ずつ鉢に植えて、池に入れると管理が楽です。土は田土か荒木田土がよいのですが、なければ赤玉土でもよいでしょう(ただし、表面に小石を敷いておく)。それぞれ、腐葉土を2〜3割ほど混ぜて用います。花物以外は、締めて小さく育てる方が、風情がありますので、肥料は入れません。
●鉢の置き方 鉢の下にレンガを置いたり、高さの違う鉢を用いて、高低の変化をつけましょう。また、湿地性の種類は根元が水面からちょっと出るように、抽水性の種類は鉢の表面が水面から4〜5センチ、浮葉性の種類は水面から10センチほど下になるように配置します。
●管理 ボウフラの予防用に金魚やメダカを飼う場合は、水温が上がり過ぎないように注意しましょう。水が汚れたり藻が繁殖するようなら、2〜3週間に1回、半量くらいずつ水替えします。
リンドウ、コスモス、クジャクアスター、シュウメイギク、ジョウロウホトトギスなど、いかにも秋を感じさせてくれる草ものの鉢植えが出回ってきました。良品は、下葉までよく葉がついていて、しおれたり縮れたりした葉がないものです。
<種類別の管理法>
◎宿根アスター ユウゼンギクやミケルマスデージーなどシオン属を宿根アスターと呼んでいます。置き場所は日向から半日陰程度で。株が込んでいる場合は、一回り大きな鉢に植え直します。高性(背が高い)の場合は、鉢が倒れやすいので、鉢ごと一回り大きな鉢に入れておくとよいでしょう。エゾギクもアスターと呼ばれますが、こちらは別属(Callistephus)で一年草。
◎リンドウ 日向に置き、水切れに注意します。強健で育てやすい種類ですが、蕾は日が当たらないと開きません。
◎ケイトウ ケイトウには赤や黄色に色づいた葉を観賞するハゲイトウと花穂を観賞するトサカケイトウがあります。株の大きさの割に小さめの鉢に植えられていることがほとんどなので、入手したら1〜2回り大きめの鉢に植え替えるようにします。
◎シュウメイギク 大株は水切れに注意。強い風の当たらない日向に置き、根が強いので一回り大きな鉢に植え直すか庭植えにします。
なお、コスモスや宿根アスターなど次々に花が咲き続ける種類には、液体肥料を2週間に1回追肥します(そのほかの種類には、花の時期には肥料は不要)。水やりは、鉢土の表面が白く乾いてきてからたっぷりと与えるようにします。
グラス類の人気が高まっています。これまでは日本原産のススキや南アメリカ原産のパンパスグラスくらいしか作られていませんでしたが、葉色の変わった種類が出回り始め、庭や寄せ植えに使われるようになりました。
<グラス類の栽培ポイント>
●植え場所 日当たりのよい排水のよい適湿地。
●植え付け方法 適期は春か秋。ポットから抜き、根鉢を1/3〜1/2ほどほぐして植えつけます。
●施肥と水やり 施肥は春先にマグアンプKなどの固形肥料をひとつまみほど根元にばら撒けばよいでしょう。水やりは植え付けた年は、1週間以上日照りが続いたときに、様子を見ながら(葉がしおれ加減になったら)、与えます。2年目以降は原則不要です。鉢植えの場合は、土が乾いてきたら与えるようにします。
●そのほか 繁殖力が強いので、株が広がったら困る場合は、プラスティック板(30cm深さ)で根を囲んで外に伸びないようにしておきます。
残暑がひと段落すると、挿し芽・挿し木の時期です。宿根草類や熱帯花木の伸びすぎた枝や茂りすぎた枝は、切り取って挿してふやしましょう。また、ニューギニア・インパチエンスやポーチュラカなど寒さに弱い宿根草は、秋に挿し芽した苗で越冬させると、場所をとらず便利です。
<挿し芽・挿し木できる種類>
ユリオプシス・デージー、マーガレット、木立ベゴニア、ゼラニウム、ストレプトカーパス、トラディスカンチア、ヘリオトロープ、ニューギニア・インパチエンス、クジャクサボテン、ハイビスカス、フクシア、ハーブのミント類、タイム類、セージ類、マジョラム、ラベンダー類、ローズマリーなど
<挿し芽の仕方>
・用土 清潔な川砂、バーミキュライト、鹿沼土など
・挿し床 駄温の平鉢、イチゴパック(底に水抜きの穴を開ける)
・穂木の調整と水揚げ 切り口を刃の鋭いナイフやカミソリで切り戻し、穂木の長さを7、8センチに調節します。茎の下1/3ほどの葉を切り除き、1時間ほど水を入れたコップなどに挿して水揚げします。
・挿し方 箸などで穴を開けてから、穂木を1/4〜1/3挿しこみ、元を指で押さえます。
・挿し芽後の管理 細かめのジョウロで、たっぷりと水やりし、あとは強い風の当たらない半日陰のところで管理します。挿し床の表面が乾きかけてきたら、細かめのジョウロで水やりします。早いものなら2、3週間、遅いものでも1か月半ほどで発根します。
・発根後の管理 新しく芽が動いてきたら、根が出ていることを確かめ(根元の土を少し掘ってみる)、薄い液肥(規定の2倍)を与えます。冬はそのままの鉢で冬越しさせます。寒さに弱い種類は室内で、寒さに強い種類も、風の当たらないところで保護したほうがよいでしょう。
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