日本園芸協会 日本園芸協会
植物博物館  http://www.horcul.com/top/

 園芸ファン通信 VOL.59

今年は、やや空梅雨気味のようで、西日本では水不足が心配されますね。
梅雨時は気温が高くて湿度も高いですから、病虫害が発生しがちです。
晴れた日はなるべく庭に出て、病害虫の発生などを見逃さないようにしましょう。
協会のホームページの“季節の園芸作業”の最新号に夏の病害虫対策が載っています。ご覧ください。

全国ガーデニングコンテスト2005参加者募集中!

当協会主催の「全国ガーデニングコンテスト2005」の参加者募集中です。
応募方法は簡単です。あなたのお庭の写真に簡単なコメントを添えてお送りください。
大きなお庭でなくても、ベランダや窓辺など、ガーデニングを楽しまれている方ならば、
どなたでもご応募いただけます。
どんなガーデニングでも素晴らしい点があれば入賞できます。
ガーデニング愛好家の皆様、ぜひご応募ください。

詳しくはこちらからごらんください。 http://www.gardening.or.jp/contest/index_boshu.html


■夏の花壇草花とその管理

梅雨が明けると、本格的な夏の始まりですね。日本の夏は熱帯地方よりもきついといわれていますが、
この夏に本領を発揮する草花を紹介しましょう。

<日向の花壇向き種類>

●ニチニチソウ
マダガスカル原産で暑さに強い強健種。
日当たりと水はけさえよければ、秋まで、花を咲かせ続けてくれます。
花がらをこまめに摘み、月に2回くらい液肥を追肥します(置き肥なら2か月に1回)。

●ポーチュラカ(ハナスベリヒユ)
暑さと乾燥に強い強健種。原産地は不明。
早めに芽先を摘み取って、枝数を増やすのがポイントで、枝を清潔な川砂などに差せば、
すぐに発根します(2週間くらい)。
水はけが悪くなると、花が咲かなくなりますので、時々、固い箸などで土を突き刺して、
水はけと通気性をはかります。


日照と乾燥に強いポーチュラカ。挿し芽でよくふえる


<シャドーガーデンに向く種類>

●インパチエンス
夏の定番の草花の一つですが、斑入りの種類、八重咲きや2色咲き、葉に斑の入るものなど、
バラエティーが多くなりました。
明るい日陰から半日陰までが適しますが、午前中くらいならば、日が当たっても耐えられます
(斑入り系やニューギニアインパチエンスは強光に当てないように)。
水切れさせると、回復しにくいので注意しましょう。
葉裏にハダニがついた場合(葉の表面が白っぽくざらつく)は、殺ダニ剤の散布かホースで
水をかけて洗い流します。

最近人気の出てきた二色咲きのインパチエンス

ニューギニアインパチエンスには葉に斑の入るものもあり、観賞価値が高い

八重咲き品種は、秋に挿し芽で苗を作って越冬させる

●ツルニチニチソウ
半日陰から日向まで。
ツルでよく伸びグラウンドカバーにもよいです。
チッ素肥料が多かったり日陰過ぎると花が咲きません。


●ヒューケラ
半日陰から明るい日陰まで。
線香花火のような花もかわいいですが、葉色に変化があるので、
カラーリーフプランツとしてもよいでしょう。


<観葉草物>

●コリウス
明るい日陰から半日陰まで。
慣らせば直射日光にも耐えます。葉の変化のある色や模様を楽しむ葉物の草花です。
花を咲かせると株が早く衰えるので、花穂が立ってきたら早めに摘み取りましょう。

●ギボウシ
明るい日陰から半日陰まで。
丈夫なので半陰地の種類・品種が多く、タマノカンザシ類のように花も楽しめる種類もあります。

●アイビー
日陰から日向地まで。 丈夫でグラウンンドカバーにもよいです。
普通種は葉の緑が濃いので、斑入り品種や小型葉品種や切れ込みの多いものなどを選ぶと
変化をつけられます。


■季節の鉢もの・アサガオとホオズキの管理

東京の夏の風物詩として、入谷(東京・台東区)の朝顔市(7月6、7、8日)と、
浅草寺のほおずき市(7月9、10日)が有名です。

アサガオもホオズキも本来は真夏の花で、今頃の鉢物は促成で仕立てたもので、
見栄えをよくするために、鉢の大きさよりも多く株が植えられています。
そのため、すぐに鉢いっぱいに根が回ってしまい、アサガオでは花の数が少なくなったり、
花が小さくなったりします。
また、水切れしやすくなり、葉や蕾、果実が落ちたりすることが多くなります。
できたら、鉢底から長く根が出てくる前に、1、2回り大きな鉢に植え替えてやりましょう。

朝ちょっと早起きし、日が照りつける前に鉢からそっと抜き、新しい鉢に植え直します。
用土は市販の培養土でよく、用土に肥料を混ぜる必要はありません。
行灯仕立てのアサガオには、行灯の外側に一回り大きな行灯を立て、
新しくの伸びてきたツルは外側の行灯に誘導するようにします。
植え替えたら、たっぷりと水やりし、その日は半日陰のところに置き、
翌日から日のあたる場所に移します。
1週間位したら、小さじいっぱいくらい、
マグアンプKなどの緩効性固形肥料を鉢の表面にばら撒けばよいでしょう。


■ユリの管理

人気の高いカサブランカなどのオリエンタル・ハイブリッドユリ(ヤマユリやカノコユリの交配改良種)が咲きだすと、庭の雰囲気が一気に盛り上がります。園芸店でも、開花間近な鉢が売り出されています。

●置き場所
鉢植えの場合は、午前中は日が当たり、午後は半日陰になるくらいのところに置きます。
根元に直射日光が当たると弱りますので、根元だけほかの植物の影になるようなところを選びます。

●肥料
秋まで、2週間に1回、液肥を追肥します。

●花後の管理
早めに咲き終わったスカシユリやトランペットハイブリッドユリ(イエロークィーンなど)は、花首ごと摘み取っておきます。
夏は半日陰の風通がよい涼しい場所で過ごさせ、秋になったら、また、日の当たる場所に移します。

●アブラムシ対策
ユリはアブラムシが天敵です。
アブラムシが付かないように、オルトランなどの粒状の浸透性殺虫剤を3週間おきに株元にスプーン1杯くらいばら撒くようにしましょう。

●植え替え
庭植えの場合は3、4年植えっぱなしで構いませんが、鉢植えの場合は、毎年、秋になって葉が枯れてきたら、新しい用土で植え直します。

■季節の手入れポイント

<花壇・ガーデニング>
初夏早めにこしらえた夏花壇や自然風の花壇で、茂りすぎた株が出ていませんか?
高温多湿の梅雨時は風通りが悪くなると、てきめんに病害虫の被害が大きくなります。
雨の合間に見回って、込み過ぎたところは適度に枝抜きをしましょう。
間引いた枝は、挿し芽の穂木に利用できます。
ハナショウブやジャーマンアイリスの植え替え・株分けは早めに行いましょう。

<花木・庭木>
アジサイは病害虫が少なく、あまり手間のかからない割に、毎年、律儀に花をつけてくれますね。
庭には他に咲く花が少ない時季ですから貴重です。
アジサイの花が終わったら、早めに株元3、4節まで切り戻すと丈を低くできます。
また、空中湿度の高い梅雨時は、ツツジやサツキ、ツバキ、アジサイ、ムクゲ、キャラボクやスギなど花木庭木の挿し木の好期です(協会のホームページの“季節の園芸作業”の最新号にアジサイの名所、挿し木の図解が載っています。ご覧ください)。

<花鉢物>
越冬させたニューギニアインパチエンスやランタナ、アメリカンブルー、ハイビスカス、デュランタなどがようやく元気を取り戻した感じで、次々と花を咲かせてくれるようになりました。
春に植え替えして、土を新しくしてない鉢は、この時期に植え替えしておきましょう。
また、植え替えした鉢では、固形肥料を追肥します。肥料は、有機肥料でも化成肥料でも 構いません。
また、観葉植物類の挿し木、取り木の適期です。

<家庭菜園・ハーブ>
ナスやトマト、キュウリなどの夏野菜が収穫できる時期になってきました。
肥切れさせないよう、定期的に追肥をあたえるようにしましょう。
なお、キュウリやナスなどでは、最初の果実は株を疲れさせないように、若取りしましょう。
エダマメやスイートコーンでは土寄せ・追肥も忘れずに。

ハーブ類の鉢植えは、土の乾き具合をよく見ながら水やりしましょう。
土が白く乾いてきたらたっぷり与えるのが原則です。
ミント類では乾きすぎに注意し、ラベンダーやローズマリー、タイム類は土の過湿に気をつけます。


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毎月の植物の手入れ方法をご紹介する「季節の園芸作業」はこちらから。

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