質問.01 クレソンを水耕栽培するには
 家庭でも手軽に水耕栽培できる野菜にはどんなものがありますか。
(神奈川県  T.Kさん)
回答
 クレソン(ウォータークレス)はいかがでしょう。常備しておけばサラダや肉料理のつけ合わせに重宝します。
 クレソンは軽井沢あたりでは野生化したものがたくさん生えているほどで、冷涼な清流のところによく育ち、水中を這う茎の節々から根をおろして盛んにはぴこるものです。では、家庭での水耕栽培の方法を説明しましょう。青果店で求めたクレソンをコップに漬けると二〜三日で発根します。そこで苗をささえる工夫をして水耕液(コップ一杯の水にハイポネックスを一つまみ)を入水ます。もし水量が減ったら水を補ない、一ヵ月二回位新しい水耕液にとり換えれば十分です。根が七〜八cm以上になれば中の液の量を減らし、根が全部水中では空気不足になりますので、根の上の方二〜三cmが水面から出るようにしておきます。置き場所は出窓や台所の窓辺などで、一日二〜三時間位は日に当てるようにします。二〜三回芽を摘むと新芽が細く貧弱になってきますから、その前に新しい太い芽をとって水に挿し発根させて更新させます。この方法でレタス、セロリーの栽培も短期間ならできます。
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質問.02  トマトを鉢栽培するには
 トマトの鉢栽培の方法を教えてください。
(神奈川県 K.Sさん)
回答
 トマトは有機質に富んだ中性からPH六・四位の十でよく生育します。また砂質の土より、壤土の方が生育が良いので鉢土にはこのようなものを準備します。また、排水がよく保水力のある土が着果もよいので、できるだけ完熟した積み肥等を加えます。鉢が乾燥しすぎると落花したりシリグサレ病が発生したりしますので注意してください。過湿も病気の原因になりますが鉢栽培ではまれであり、上記の有機質に富んだ土ではその心配はないと思われます。
 着果についても花数が非常に多いものですから、自然の状態で着果不良ということはまずないと思います。株の基部から芽か発生し、過密の状態になるようであれば摘芽(芽かき)をします。
 また鉢栽培ですので果数はあまり望めません。そこでもし支柱を立ててやれるなら、開花している枝を残して側枝は小さいうちに摘芽しますが、無支柱の場合には前記下部の側枝だけの摘芽でよいと思います。
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質問.03  ナス科の連作傷害を防ぐには
 狭い畑に毎年半分ずつナストマトを作っています。連作を避けて毎年交互に植付けているのですが、量があがりません。
(千葉県 Y.Eさん)
回答
 狭い畑でナストマトを栽培されているとのことですから、当然連作障害か出てくることと思われます。ナスもトマトも同じナス科の植物ですのでネマトーダ(線虫)をはじめ共通の病害虫があります。特に青枯病(細菌)などは土壌伝染性の病害で、また土壌中で長い年月生きております。そのため隔年栽培位では、連作と同じような被害を受けることがあります。従って毎年土壌消毒をする必要があります。DDやメチルブロマイドなどが用いられます。但しこれらの薬は土の中の微生物をほとんど殺滅しますので、堆肥などを施す場合は完熟堆肥を与えるように注意しましょう。また処理後は十分ガス抜きしないとガス障害を生ずる場合があります。
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質問.04  秋ナスを収穫するには
 ナスの剪定法を教えてくだきい。また、秋に収穫するにはいつ剪定したらよいのでしょうか。
(京都府 T.HEさん)
回答
 ナスは七〜十節目に一番花を付け、ついで一節おき位に花を付けます。整枝は一番花の直下の二本の側枝を残して、主枝を三本とするのが普通です。その下から発生する側枝は勢いが強いので全部摘み取ります。三本仕立ては放任状態に比べて収穫が二〜三日早く、多少最も多いようです。また、水分不足やアカダニの被害で草勢が極端に弱った時(八月中下旬)には、枝を強く切りもどし同時に深く中耕して断根を行ない、速効性肥料を施すと二〇〜三〇日で新枝が出てその枝から良果を収穫することができます。
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質問.05  粒状尿素を葉面散布するには

 我家ではトマト、キュウリなどの野菜を少しずつつくっています。市販の粒状尿素を使って葉面散布する場合の濃度やいつ散布したらよいかをお教えてください。

(秋田県 N.Sさん)
回答
 葉面散布はチッソ肥料の尿素が大部分ですが他に微量要素を添加したものもあります。いずれも補助的な肥料ですからこれだけで育てるのはよくありません。やはり地中からの基肥、追肥を主体にしてください。野菜類や急速に育てるもの、また、特に葉菜類には効果がありますが、他の草花には葉が徒長しすぎたりの害もありますので充分注意します。粒状は必ず水に溶かしますが、濃度は生育状況、品種、基肥の有無、環境、時期、目的によりまちまちで決めてしまうわけにはいきません。やはりできるだけ薄めて数多く散布するのが一般には無難です。
 また、日中や朝は光線に当たり急に乾いたりして濃度が濃くなり、葉焼けを起したりもしますので、できるならば曇り日や夕方無風の日を選んで散布するなどの気を使ってやります。専用の肥料には次のようなものがあります。
  • ピタリGI(糖+ミネラル含有)
  • エードF (NPK他一〇種入)
  • ピロリンF (Proline F)
  • ミネヘルス (活性ミネラル)
  • サンピ三号(総合微量要素)
  • ヨーヒBS(B2O3=ほう素)など。
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