日本園芸協会

園芸ファン通信 VOL.248 【7月号】

 7月も半ばになり、梅雨明けした地域も増えてきました。梅雨明けの時期は一気に日差しが強くなります。葉焼けなどが起きるようなら遮光するなど、植物へのダメージを抑えていきましょう。

★今号の記事一覧★

  1. 【特集1】買い物情報
  2. 【特集2】季節の手入れポイント
  3. 【特集3】夏に強い多肉植物
  4. 【特集4】秋咲き球根の植えつけ
  5. 【特集5】インターネットで園芸材料を購入しよう
  6. 【特集6】通信販売のご案内

【特集1】買い物情報

クレオメ (Cleome hassleriana)

南アメリカ原産、フウチョウソウ科の一年草です。花から出る長い雄しべと雌しべ、可憐な花弁が蝶のように見えるところから「セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)」の別名を持ちます。
 夏の暑さに強いのであまり手がかからず、花壇、鉢植えで楽しむことができます。日当たりと水はけのよい場所を好みます。

クレオメ
▲クレオメ
ピンクや白色があります
クレオメ
▲クレオメ
蝶々のような花の形

●ホルムショルディア (Holumskioldia tettensis)

 南アフリカ原産、クマツヅラ科の半つる性常緑低木です。
 花弁に見える薄ピンク色の部分は苞(ほう)で、中心の紫色に開くのが花です。薄ピンク色のお皿に紫の蝶がとまっているようなおもしろい形です。
 夏の花後バランスよく樹形を整えるため、伸びすぎたつるを切り戻します。日当たりを好みますが、特に夏場の水やりは注意します。鉢土は乾きかけたらすぐに水やりします。

ホルムショルディア
▲ホルムショルディア
茎が堅いので木本であることがわかります
ホルムショルディアの花
▲ホルムショルディアの花
ピンク色が苞、紫色が花です

ガイラルディア (Atriplex rubura)

 アカザ科の一年草です。春頃は緑色を帯び裏面が鮮やかな紫色ですが、夏にかけて赤や紫色を帯びて変化し、全体的に白く粉がかかったような優しい質感になります。寄せ植えや花壇でシックな色合いにまとめるときに活躍します。手がかからず、日当りと水はけの良い場所で育てます。水は、土が乾いたらたっぷり与えます。

ガイラルディア
▲ガイラルディア
ビビッドで夏らしい色です
ガイラルディア花
▲ガイラルディア花
ヒマワリと並べても明るく演出できそうです
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【特集2】季節の手入れポイント

花壇・ガーデニング
 梅雨の間、あまり手入れのできなかった花壇では、病害虫が発生していたり、茂りすぎた株もでてきます。早めに見回って、薬剤散布や害虫の捕殺、茂りすぎた枝の間引き剪定をして、夏に備えましょう。
<花木・庭木>
 ツバキ・サザンカ、ウメ、ツツジ・シャクナゲ類などの春咲きの花木類は、これからの時期に来年の花芽を作ります(これを「花芽分化」といいます)。今の時期に枝を切ったり、肥料をやったりすると、この花芽分化のメカニズムが乱されますので、注意しましょう。株の根元から出た台芽や徒長枝の切り詰めるほかは、特に込みすぎた枝の間引きや、伸びすぎた枝の先を止める程度にします。
花鉢物
 梅雨が明けると、多くの鉢物類には厳しい日本の夏が始まります。これまで日当たりに置いていたフクシアや球根ベゴニア、シャコバサボテン、マーガレット、ユーリオプシスデージー、シンビジウムなども強い直射日光の当たらない、半日陰程度の風通りのよい涼しい場所に移しましょう。
 なお、鉢物類の水やりは朝の涼しい時間にたっぷりと与えます。夕方までに土が完全に乾いてしまう場合は、置き場所を変えるか鉢を一回り大きなものに植え直しましょう。
家庭菜園・ハーブ
 ナスやトマト、キュウリなど夏野菜の収穫の盛期になります。肥切れさせないよう、2〜3週間おきに定期的に追肥をあたえ、根元に土寄せしましょう。また、晴天が続くようになったら、土が乾燥しすぎないように涼しい朝か夕方にたっぷりと水やりしましょう。
 ハーブ類は夏の高温多湿を嫌う種類が多いので、茂りすぎた株は枝を切りすかし、ラベンダーなど、花が終わった株は切り詰めます。
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【特集3】夏に強い多肉植物

 多肉植物の仲間が人気です。一口で多肉植物といっても多くの種類があります。意外と知られていないのは、多肉植物には、夏の暑さに弱い種類が多いこと。メセンやコノフィツムなどのように夏は完全に休眠する種類もあり、そこまでいかなくても暑い時期は水を控えてすごさせる種類が多くあります。そのなかで、夏も元気よく育ってくれるのは夏成長型のエケベリアやセダム、カランコエなどベンケイソウ科の仲間(一部、夏に弱い=冬成長型もあります)。丈夫で乾燥に強く、よくふえてくれるものうれしいですね。寄せ植えやタペストリーに作る場合は、同じ性質(生育型、日照の好みなど)のものを用いるようにしましょう。

<多肉植物の夏の管理>
置き場所
 よく日の当たる雨の当たらないところ。夏に休眠する種類は半日陰の涼しいところがよい。セダム類やカランコエ類の丈夫な種類は戸外の雨ざらしのところでもよい。

水やり
 夏生育型の種類も、原則控えめ。土が乾いてきてから1日待って、葉にかけないように水やりする。1回の量はたっぷりと行う。葉の付け根に水がたまると、腐り込みやすいので注意。

肥料
 夏の間は、原則として不要。

植え替え
 小鉢の場合は年1回。大鉢の場合も2年に1回はしたい。冬成長型は秋(10月)、夏成長型と春秋成長型は春(4、5月)が無難。

繁殖
 株分けや挿し芽は植え替えと同時期に行える。葉ざしはほとんどの種類可能(セネシオなどを除く)。方法は、乾いた土・砂の上に葉を置いて、芽が出るまで半日陰のところで管理し、芽が出たら日向に移す。芽が伸びてきたら霧吹きで水を与え、芽が3センチくらい伸びたら鉢上げし、以後は普通の管理でよい。

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【特集4】秋咲き球根の植えつけ

 土の中から、いきなり蕾をもたげて鮮やかな花を咲かせてくれるリコリスやアマリリス・ベラドンナは、庭の表情を変えさせてくれる魔法の球根類です。今が、この秋咲き球根の植え付け時期です。

<リコリス類>
 ヒガンバナの仲間で、英語では花びらが細長いのでスパイダーリリー。日本や中国原産なのに、なぜかエキゾティックな感じがします。欧米の改良種が出回るようになっています。

・植え場所
 日当たりと水はけがよい肥沃地。夏に乾燥しないところがベストです。明るい落葉樹の下などでもよい。中国原産とされるヒガンバナやナツズイセンは耐寒性がありますが、日本原産のショウキランやシロバナヒガンバナは関東地方以南の暖地向きです。

・植え時期
 なるべく早めに、8月中旬には植え付けます。

・植え方
 植える前にあらかじめ堆肥をすきこんでおき、根を広げて植えること(リコリス類は休眠中も根が生きているので、根を切らないように)。株間は10〜15センチ、覆土は球根1球分。

・管理
 花後に有機配合肥料を1つかみ株元にすきこめばよいでしょう。

・鉢植え
 6、7号鉢に3〜5球植え。ナツズイセンなど大球性の種類は1〜3球。植え替えは毎年か2年に1回。夏も土をあまり乾かさないように。

<アマリリス・ベラドンナ>
 南アフリカ原産のユリに似た大輪で香りのよい花を咲かせます。別名はベラドンナリリー。リコリス類よりも寒さに弱いので鉢植えが無難です。関東地方以南の暖地ならば庭植えもできます。

・植え時期
 早めに植えつけ、遅くとも8月中旬頃までに植えつけます。

・用土と鉢
 チッソ分の多い用土を嫌うので、市販の培養土ではなく、川砂か赤玉土に腐葉土を2割くらい入れた用土を調合します。鉢は、球根類よりもやや大きい程度の小さめの鉢にします。

・植え方
 球根の先端がちょっと出るくらいの浅植えにします。

・管理 
 花が咲いたら葉が出てくるので、冬までは戸外の日当たりで管理します。霜が降りる前に、室内の凍らない日当たりに取り入れ、春また外に出します。葉が枯れてきたら、日の当たらない涼しい場所に移し、水やりも月に1回くらいにします。

・施肥と植え替え
 肥料は春と秋にハイポネックスの液肥を月2回ほど与えればよく、植え替えは好まないので3、4年に1回でよいでしょう。

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【特集5】インターネットで園芸材料を購入しよう

 花苗や園芸資材は通信販売でもご購入できますので、ぜひご自宅のお庭やベランダでお花を楽しみましょう。普段出会わない植物や資材、材料に出会えるチャンスです。

サカタのタネ 種子・苗・資材・その他
https://shop.sakataseed.co.jp/

タキイ種苗  種子・苗・資材・その他
http://shop.takii.co.jp/shop/

改良園  花木・果樹・山野草・その他
https://www.kairyoen.co.jp/

日本花卉  花木・果樹・山野草・その他
http://www.nihonkaki.com/

日光種苗  野菜・花苗・資材・その他
http://nikkoseed.com/

日野春ハーブガーデン  ハーブ苗、種子
http://www.hinoharu.com/

SORAMIMIハーブショップ  ハーブ苗、種子
https://www.qherb.jp/

岩崎園芸  山野草・高山植物の苗、種子
http://iwasaki.shop-pro.jp/

モス・ファーム コケ材料
https://www.mossfarm.jp/

生活の木 ハーブ&アロマ材料
https://www.treeoflife.co.jp/

カリス成城 ハーブ&アロマ材料
http://www.charis-herb.com/

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【特集6】通信販売のご案内

日本園芸協会代理部(日本カタログショッピング)では、庭やベランダでの園芸作業がはかどる園芸資材をご紹介しています。ぜひご利用ください。


https://www.catalog-shopping.co.jp/shop/eg1/index.html


注文先:日本園芸協会 代理部(日本カタログショッピング)
TEL:0120-22-1128
FAX:0120-161-418
E-mail:custom@catalog-shopping.co.jp      

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