日本園芸協会

園芸ファン通信 VOL.283 【6月号】

 今年は遅い梅雨入りで、例年より雨量が多くなりそうです。排水の悪い場所は水の逃げ道を作ったり、土の跳ね返りを防ぐためにマルチングを行うなど、植物へのダメージを抑える対策をとっていくとよいでしょう。

★今号の記事一覧★

  1. 【特集1】買い物情報
  2. 【特集2】季節の手入れポイント
  3. 【特集3】夏に強い多肉植物
  4. 【特集4】通信販売のご案内
  5. 【特集5】イベント情報

【特集1】買い物情報

クレオメ (Cleome hassleriana)

南アメリカ原産、フウチョウソウ科の一年草です。花から出る長い雄しべと雌しべ、可憐な花弁が蝶のように見えるところから「セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)」の別名を持ちます。
 夏の暑さに強いのであまり手がかからず、花壇、鉢植えで楽しむことができます。日当たりと水はけのよい場所を好みます。

クレオメ
▲クレオメのピンク花と白花。
クレオメ
▲蝶のような形のクレオメの花。

●ホルムショルディア (Holumskioldia tettensis)

 南アフリカ原産、クマツヅラ科の半つる性常緑低木です。
 花弁に見える薄ピンク色の部分は苞(ほう)で、中心の紫色に開くのが花です。薄ピンク色のお皿に紫の蝶がとまっているようなおもしろい形です。
 夏の花後バランスよく樹形を整えるため、伸びすぎたつるを切り戻します。日当たりを好みますが、特に夏場の水やりは注意します。鉢土は乾きかけたらすぐに水やりします。

ホルムショルディア
▲ホルムショルディアの株。
ホルムショルディアの花
▲花( ピンク色が苞で、紫色が花)。

ガイラルディア (Gaillardia sp.)

 キク科の一年草です。春頃は緑色を帯び裏面が鮮やかな紫色ですが、夏にかけて赤や紫色を帯びて変化し、全体的に白く粉がかかったような優しい質感になります。寄せ植えや花壇でシックな色合いにまとめるときに活躍します。手がかからず、日当りと水はけの良い場所で育てます。水は、土が乾いたらたっぷり与えます。

ガイラルディア
▲ビビッドで夏らしい、ガイラルディアの花。
ガイラルディア花
▲ ヒマワリと並べても明るく演出できる。
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【特集2】季節の手入れポイント

花壇・ガーデニング
 梅雨の間、手入れを怠ると、病害虫が発生していたり、茂りすぎた株もでてきます。早めに見回って、薬剤散布や害虫の捕殺、茂りすぎた枝の間引き剪定をして、夏に備えましょう。
<花木・庭木>
 ツバキ・サザンカ、ウメ、ツツジ・シャクナゲ類などの春咲きの花木類は、これからの時期に来年の花芽を作ります(これを「花芽分化」といいます)。今の時期に枝を切ったり、肥料をやったりすると、この花芽分化のメカニズムが乱されますので、注意しましょう。株の根元から出た台芽や徒長枝の切り詰め、特に込みすぎた枝の間引きや、伸びすぎた枝の先を止める程度にします。
花鉢物
 梅雨の間は水やりを減らし、多湿を避けましょう。梅雨が明けると、多くの鉢物類には厳しい日本の夏が始まります。フクシアや球根ベゴニア、シャコバサボテン、マーガレット、ユーリオプシスデージー、シンビジウムなどは、強い直射日光の当たらない、半日陰程度の風通りのよい涼しい場所に移しましょう。
 これからの水やりは、鉢物類の水やりは朝の涼しい時間にたっぷりと与えます。夕方までに土が完全に乾いてしまう場合は、置き場所を変えるか鉢を一回り大きなものに植え直しましょう。
家庭菜園・ハーブ
 ナスやトマト、キュウリなど夏野菜の収穫の盛期になります。肥切れさせないよう、2〜3週間おきに定期的に追肥をあたえ、根元に土寄せしましょう。梅雨明け後に晴天が続くようになったら、土が乾燥しすぎないように涼しい朝か夕方にたっぷりと水やりしましょう。
 ハーブ類は夏の高温多湿を嫌う種類が多いので、茂りすぎた株は枝を切りすかし、ラベンダーなど、花が終わった株は切り詰めます。
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【特集3】夏に強い多肉植物

 多肉植物の仲間が人気です。一口で多肉植物といっても多くの種類があります。意外と知られていないのは、多肉植物には、夏の暑さに弱い種類が多いこと。メセンやコノフィツムなどのように夏は完全に休眠する種類もあり、そこまでいかなくても暑い時期は水を控えてすごさせる種類が多くあります。そのなかで、夏も元気よく育ってくれるのは夏成長型のエケベリアやセダム、カランコエなどベンケイソウ科の仲間(一部、夏に弱い=冬成長型もあります)。丈夫で乾燥に強く、よくふえてくれるのもうれしいですね。寄せ植えやタペストリーに作る場合は、同じ性質(生育型、日照の好みなど)のものを用いるようにしましょう。

<多肉植物の夏の管理>
置き場所
 よく日の当たる雨の当たらないところ。夏に休眠する種類は半日陰の涼しいところがよい。セダム類やカランコエ類の丈夫な種類は戸外の雨ざらしのところでもよい。

水やり
 夏生育型の種類も、原則控えめ。土が乾いてきてから1日待って、葉にかけないように水やりする。1回の量はたっぷりと行う。葉の付け根に水がたまると、腐り込みやすいので注意。

肥料
 夏の間は、原則として不要。

植え替え
 小鉢の場合は年1回。大鉢の場合も2年に1回はしたい。冬成長型は秋(10月)、夏成長型と春秋成長型は春(4、5月)が無難。

繁殖
 株分けや挿し芽は植え替えと同時期に行える。葉ざしはほとんどの種類可能(セネシオなどを除く)。方法は、乾いた土・砂の上に葉を置いて、芽が出るまで半日陰のところで管理し、芽が出たら日向に移す。芽が伸びてきたら霧吹きで水を与え、芽が3センチくらい伸びたら鉢上げし、以後は普通の管理でよい。

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【特集4】通信販売のご案内

日本園芸協会代理部(日本カタログショッピング)では、庭やベランダでの園芸作業がはかどる園芸資材をご紹介しています。ぜひご利用ください。


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注文先:日本園芸協会 代理部(日本カタログショッピング)
TEL:0120-22-1128
FAX:0120-161-418
E-mail:custom@catalog-shopping.co.jp      

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【特集5】イベント情報

北海道
フクシア
〜多彩な花色と花形のフクシアコレクション〜
期間:開催中〜8月12日(月・祝)
場所:札幌市・百合が原公園
TEL:011-772-3511
URL:https://yuri-park.jp/
茨城県
夏休み植物園フェスタ 期間:7月20日(土)〜28日(日)
場所:つくば市・国立科学博物館 筑波実験植物園
TEL:029-851-5159
URL:https://tbg.kahaku.go.jp/
埼玉県
企画展「山水涼景〜水石の世界」 期間:7月19日(金)〜8月28日(水)
場所:さいたま市・さいたま市大宮盆栽美術館
TEL:048-780-2091
URL:https://www.bonsai-art-museum.jp
新潟県

第3室展示「花と花のある風景」

期間:7月17日(水)〜8月5日(月)
場所:新潟市・新潟県立植物園
TEL:0250-24-6465
URL:https://botanical.greenery-niigata.or.jp
滋賀県
みずの森フォトクラブ作品展 期間:7月17日(水)〜7月28日(日)
場所:草津市・草津市立 水生植物公園みずの森
TEL:077-568-2332
URL:https://www.seibu-la.co.jp/mizunomori/
広島県
盛夏のスイレン展 期間:7月13日(土)〜9月23日(月・祝)
場所:広島市・広島市植物公園
TEL:082-922-3600
URL:http://www.hiroshima-bot.jp
沖縄県
フラワーガイドツアー 期間:毎日開催
場所:国頭郡・海洋博公園熱帯ドリームセンター
TEL:0980-48-2741
URL:https://oki-park.jp/kaiyohaku/
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