ここに来て、急に秋めいてきたようです。朝晩は涼しいというより、寒さを感じることもありますね。秋の園芸シーズンもたけなわ。種子まきや球根の植付けや種子まきなど遅れずに行いましょう。
コスモス、キバナコスモス、ウインターコスモス、セージ類、ポットマムやクジャクソウなどの大株ものが出回っています。こうした鉢物を長持ちさせる秘訣は、すぐに一回り大きな鉢に植え替えること。また、コスモスなど1鉢に5、6株以上植えられているものがありますが、無理に分けると次の花が途切れることがありますので、そのまま植えるのが無難です。
ミニシクラメンや中型のシクラメンも出始めてきました。早咲きのシクラメンは開花まで高冷地で栽培生産されたもので(普通は高冷地育苗、開花調整は低地が多い)、冬に出回るものより、病気が出やすい面があるようです。なるべく、日当たりと風通りのよい涼しい場所で管理しましょう。
今年は夏が暑かったため、冬春花壇用苗の売り出しが遅くなっていたようです。ようやくパンジーやビオラ、キンギョソウなどが出始めてきました。苗物は発芽時の双葉までついているものが良品です。
なお、秋はまだ気温が高いので、アブラムシがついたものや、水切れをさせて下葉が黄色くなっているものが出ていることがありますので、注意しましょう。チューリップなどの秋植え球根類は値段が安くなってきましたので、まだ購入していないのならまとめ買いのチャンスです。持ってみて、重みのある球根を選びましょう。
![]() 今の時期のシクラメンは |
![]() 矮化仕立ての |
![]() 春花壇用の |
![]() 秋咲きの |
![]() もうパンジーやビオラの苗が |
![]() スプレーギク |
![]() 小輪系のポットマム |
宿根草は、同じ場所でそのまま植え続けていると、株が込みすぎたり、土質が劣化して、花が咲かなくなったり株の勢いが衰えたりすることがあります。庭植えのものは4、5年、鉢植えのものは2年くらいを目途に植え替え・株分けするようにしましょう。
これからの時期(10月中旬〜11月)に植え替えする宿根草は次の種類です。
スズラン、シラン、フクジュソウ、キキョウ、アマドコロ、ニホンサクラソウ、プリムラ・ポリアンサ類、花の終わったシュウメイギク、ホトトギスなど。
一回り大きく掘り上げ、土を落とし、それぞれ1株2〜4芽くらい付けて分け、新しい場所に植え付けます。同じ場所に植える場合は、土を入れ替えるか、堆肥や腐葉土を多めにいれて土質を改善するようにします。
なお、クリスマスローズやシャクヤクは根の動き出しが早いので、鉢植えのものだけ、土を落とさないように一回り大きな鉢に移すようにします(庭植えのものは、開花後か9月に行います)。
地域によっては、夜間、冷え込む季節になりました。夏の間、戸外で管理してきた観葉植物や熱帯花木、花鉢物もそろそろ室内に取り入れる準備をしましょう。
直接、地面の上に置いてしまった鉢は、底から根が出ていることがあります。こうしたものは、鉢から抜き、根を切り詰めて、同じ鉢か一回り大きな鉢に植え直しておくとよいでしょう。同時に枝も多少切り詰めるようにします。植え直しをしなかった場合も、枝は軽く切り詰めておきます。また、普通の鉢も長く伸びた枝やツルは1/2から3/2ほど切り詰め、茂りすぎたところの枝は風通しがよくなるよう、元から切り取ります。
害虫が付いた株を室内に取り込むと、被害が大きくなります。取り込む前に葉の裏や株元、鉢の裏などをチェックしましょう。アブラムシやカイガラムシなどにはスミチオンやオルトランを散布して、退治しておくのがベストです。
ハイビスカスなど庭に植えて育てたものを、鉢に上げて冬越しさせる場合は、掘り上げる1か月くらい前に、根鉢よりも1回り小さくスコップを入れて太根を切り、細根を出させておく(この作業を根切りといいます)と、植え替えしやすくなります。
植物の幹や枝を布で拭き、鉢やプランターの周囲はたわしなどで洗い、ごみや汚れを落としておきます。鉢の底も忘れずに洗っておきましょう。雨の当たらない軒下に置いてあった鉢は、葉が汚れていることがありますので、頭からシャワーして洗い流しておきます。
高温性のアローカシア、アカリファ、アンスリウム、カラテア、カリアンドラ、クロトン、サンセベリア、セントポーリア、ドンベヤ、バオバブ(落葉したら)、フィトニア、プルメリア、ポインセチア、ユーチャリス(アマゾンリリー)、高温性の洋ラン類(カトレア、ファレノプシスなど)ほか
中低温性のアジアンタム、ホヤ類(ハートホヤ、サクラランなど)、アナナス類、カラジウム、ジャガランダ、ドラセナ、ハイビスカス、パキラ、フィロデンドロン、ブーゲンビレア、ペペロミア、ポトス、中低温性の洋ラン類(オンシジウム、デンドロビウム、シンビジウムなど)ほか
低温性のアスパラガス、プレクトランツス、ピレア、アブチロン、インドゴムノキ、クワズイモ、クジャクサボテン、クンシラン、ゲッカビジン、シェフレア、デュランタ、トケイソウ、トラディスカンチア、ノボタン、ランタナほか
日照を好むものは、窓際の明るいところに置き、日照に弱いものはレースのカーテン越しのところに置くなど、置き場に注意しましょう。10月中はまだ光が強いので、室内の日当たりは温度が上がりすぎることがありますので、注意が必要です。また、室内は戸外よりも空気が乾燥していますので、土の乾き方をチェックするとともに、葉水などを与えるようにしましょう。
![]() ドラセナ・デレメンシス |
![]() プレクトランツス |
![]() ビレア |
最近、人気が出てきた小球根類。出回る種類も豊富になり、種名つきのものもふえていますので、育てる楽しみが増してきました。毎年、同じ種類が出るとは限らないので、見つけたときが買い時です。
アメリカの西部原産。別名スターチューリップ。水はけのよい用土に植え、日当たりで育てる。夏の多湿に弱いので、葉が枯れたら掘り上げる。
アメリカ西部原産。丈夫で花期が長く、寄せ植えや自然風ガーデンにも適する。用土に石灰を混ぜるとよい。
チリ原産。花茎が細長く寄せ植えに適する。ただ、耐寒性はあまり強くないので、鉢は凍らせないように。
南アフリカ原産。水はけのよい用土でやや深植えする。寒さに弱いので、冬の間は室内か凍らない陽だまりに。
南アフリカ原産。花色豊富で寄せ植えによい。寒さに弱いので、冬の間は室内か凍らない陽だまりに。
南アフリカ原産の半耐寒性球根。白色に黒目の印象的な花で、寄せ植えの中心に。やや深植えがよい。寒さに弱いので、冬の間は室内か凍らない陽だまりで管理。
![]() カロコルタス・テルミエイ |
![]() ロムレアヒルスタ |
![]() バビアナ・アテヌアタ |
今年は夏の後半の天気が悪かったので、柳蕾などの発生があったとの報告も入ってきました。あなたのキクの育ち具合はいかがでしょうか。そろそろキクのシーズンが始まります。10月から開催の菊花展情報を調べました。観覧時間や交通機関などについては、電話かホームページで確認しましょう。
名称/日時 | 場所 | 入場料 | 連絡先 |
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二本松の菊人形 (10月1日〜11月23日) |
福島県二本松市 (県立霞が城公園) |
有料 | Tel:0243-23-5626 (会期中・期間外:0243-55-5122) Webサイト:有 |
笠間稲荷の菊まつり (10月18日〜11月24日) |
茨城県笠間市 (笠間稲荷神社) |
無料 (菊人形展は有料) |
Tel:0296-73-0001(神社社務所) Webサイト:有 |
たけふ菊人形 (10月4日〜11月9日) |
福井県越前市 (武生中央公園) |
有料 | Tel:0778-22-3007 (市産業経済部観光振興課) Webサイト:有 |
名古屋城菊花大会 (大菊・山菊の部 10月20日〜11月24日) |
愛知県名古屋市 (名古屋城) |
有料 (城観覧料) |
Tel:052-231-1700(管理事務所) Webサイト:有 |
大阪市菊花大会 (10月25日〜11月13日) |
大阪市天王寺区 (天王寺公園) |
有料 (公園入場料) |
Tel:06-6771-8401(公園事務所) |
日本菊花全国大会 (盆養の部10月20日〜11月23日) |
大阪府和泉市 (国華園) |
無料 | Tel:0725-92-2737(国華園) Webサイト:有 |