春からのガーデニング計画はお立てになりましたか。いろいろ情報を集め、今年はこんな風に庭を造りかえたい、この苗木を植えたい、この種子をまこうなど、いろいろ計画を立てるのがガーデニングの第一歩ですね。
冬の鉢物は、年々豊富になっていますね。定番のプリムラ類、シクラメン、洋ラン類などのほか、春の花物も早々に並べられるように成っています。
冬の鉢物として人気の出てきた球根性のオキザリス。南アフリカ原産の大輪の種類が出回っています。丈夫で育てやすく、日当たりのよい窓辺で、やや水を控えめして(鉢の土が乾いてから与える)育てれば、冬中楽しめます。
冬になるとセントポーリアが気になるということをよく聞きます。セントポーリアは室内園芸の定番といえる鉢物ですが、実際手がけてみると、意外と気難しいタイプです。空中湿度を高めることが栽培のポイント。専用のワーデアンケースがない場合は、写真のような透明プラスチックの箱を利用しましょう。底に湿らせた水ごけを敷き(ない場合は新聞紙でもよい)、上からふたをすれば、湿度が保てます。
また、月に1回、殺ダニ剤のニッソラン水和剤と殺虫剤のアクテリック乳剤を交互に散布して、花が咲かなくなる原因になるホコリダニ(マインツ)を防除するようにします。
オキザリス・バーシーカラー |
オキザリス「桃の輝き」 |
オキザリス「マンジャロ」 |
播種箱として売られていた 透明プラスチック箱に入れたセントポーリア |
お正月用の鉢物は順調に咲いてくれましたか。
ウメやフクジュソウで蕾が開かない場合がありますが、これは湿度不足。朝晩、霧吹きで軽くスプレーしてやれば、ちゃんと咲いてくれるはずです。ただ、フクジュソウで根を切られて植えられたものは、ちょっとつらいところ。ウメに寄せたフクジュソウは根が長いので、鉢におさめるため根を切って入れられているものがあります。こうしたものは、根から水が吸えないため花が開かないで終わってしまうものです。
こうした松竹梅の寄せ植えなどは、お正月を楽しんだ後は、よく日の当たる、強い風の当らないところに置きましょう。室内に置く場合は、暖房の風が当たらないところを選びます。いずれにしろ、春になったら鉢から抜き、それぞれ別に分け、一回り大きな鉢か庭に下ろして育てます。
入手して2週間くらいした鉢物は、肥切れしてくるものがありますので、マグアンプKなどの粒状の固形肥料を与えましょう。プリムラ類や、シクラメン、リーガースベゴニア、マーガレットなど花を長期間、次々と咲かせる種類には大切です(洋ラン類やシャコバサボテン、ポインセチアなど一季咲きの種類には必要ありません)。
また、シクラメンやプリムラ・オブコニカは、葉組みを整えてやりましょう。花茎を真中に集め、替わりに大きな葉を外側に持ってきます。そうすると光が中にまで入るようになり、花が途切れなく咲きつづけてくれます。
大きく育った庭木には肥料は必要ないのですが、苗木の間や、花木類・果樹類には施肥(肥料を与えること)が欠かせません。寒中に、ゆっくり分解されてゆく有機質肥料を与えると、ちょうど根が動き出す頃に効きだすのです(根は芽より早く活動が始まります)。雪の積もっている地方では春になり、雪が消えたらすぐに行ないます。
油粕、魚粕、堆肥など。市販の有機固形肥料でもよい。
樹冠幅いっぱいあたり(枝が遠くに一番伸びているところ)の真下くらいで、輪状に深さ20センチほどの溝を掘るか、3、40センチほどの壷状の穴を6、7個掘り、肥料を入れて埋め戻します。前者は低木、後者は高木に向く方法です。溝や穴を掘る時に根に当たったら、ハサミなどで根を切っておくようにします。そうすると、細根が多く発生するようになり、下枝がよりしっかりするようになります。
目分量でかまいません。幹の直径が5センチ以下の樹木なら50〜150グラムくらい、それ以上大きくなったものは100〜200グラムくらい、花木類・果樹類は大きめの数値で、普通の庭木類は小さめの数値を目安にします。
黄色系のシクラメンはほかの花色のシクラメン よりも高温(14・5度)で管理すると、黄色が保てる。 写真は「ネオ・ゴールデンガール」 |
リーガースベゴニアは、花が終わった枝を 元から切り戻すと、次に上がってくる枝に 花をつける。 |
冬は樹木類も休眠時期で、石灰硫黄合剤など、多少強い農薬をまいても影響しないものです。今、薬剤散布しておけば、今年は病害虫の発生がてきめんに少なくなります。
冬の薬剤散布は、マシン(機械)油乳剤と、石灰硫黄合剤を交互に散布し、退治しにくいカイガラムシ類やハダニ類を防除するものです。石灰硫黄合剤はウメなどの黒星病、イブキ類のさび病の予防にも効果があります。
ビンの石灰硫黄合剤は振るとジュウジュウと音を立てたりするので、ちょっとこわい気がしますが、説明書の通り薄めれば大丈夫です。希釈濃度は散布する樹によって違い、落葉した樹木には10倍、針葉樹や常緑樹には30〜40倍程度です。咲きかけた蕾や動き出した新芽には薬害を起こすことがあるので避けて、幹や葉裏まで丁寧にかけます。薬液がガラスなどにつくと、白く残ってなかなか取れないことがありますので注意しましょう。
年が明けると、気分も新たになりますね。外での仕事が少ない今の時期に、しっかりとしたガーデニング計画を組みましょう。種子や苗の注文、道具や資材の点検、手配は早めにしておけば、充実したガーデニング生活が楽しめます。
世界的な総合園芸会社(種子・苗・資材・その他)。カタログはカラーページ豊富。
総合種子会社。結構珍しい種類も取り扱っている。カタログは写真なし。
山野草中心。結構、珍しい種類が載っていることがあります。
アフリカ(特に南アフリカ)産の種子を専門に扱っている種子屋さん。奇想天外(ウェルウェッティア)、ゼラニウム類の原種、バオバブ、ドンベヤなど面白そうな種類を扱っています。
サボテン、多肉植物専門の種子屋さん。アメリカ外の種類も多く扱っています。種子の採種地データが入っているのも役立ちます。
宿根草中心で山野草も多い。大袋もあるので、広い庭を花で埋めたい方や生産者の方にお勧め(小袋も単位が大きい)。カタログに種子のまき方の説明が詳しく載っており、日本語の解説があるのも親切。
ホームページから直接、注文できるところもあります。1度注文すると、次からはカタログを無料で送ってくれるところもあるので、そうすれば落ち着いて注文できます。カタログ(普通は有料)を入手したい場合は電話やホームページなどでご確認ください。
2月までの園芸・ガーデニング関係の催し物を調べました。ぜひ出かけて見ましょう。