3月はとても暖かかったり寒さが戻ったり、不安定でしたね。せっかく咲いたウメが雪をかぶっている姿もよく見かけました。サクラはいよいよ満開ですね。ガーデニングは花壇で思い切り楽しめる時期になりました。
様々な色、様々な大きさ、立ち性、這い性、いろいろあって選ぶのが楽しくなるネメシアですが、今年も上品な淡い色でバイカラーのものが出ました。
南アフリカ原産のゴマノハグサ科。一年草から多年草まで幅広くあります。耐寒性があるのですが、強い霜には当てないほうがよいでしょう。日当たりと水はけのよい場所を好みます。花の終わった枝を切り戻せば、次から次に花が立ち上がります。夏は涼しい半日陰で管理します。肥料は花のある間は月に2回ほど液肥を与えます。
ネメシア「フェアレディ」シリーズ |
ネメシア「サンサシア」半這い性 |
ネメシア「メロウ」コーラルシルク |
控えめで可憐な花がたくさんあがり、一鉢だけでもなんとなく気をひく存在感があります。花弁のように見える部分は総苞といい、紙のようにカサカサしている面白い触り心地です。
ハナカンザシとパーパーカスケードは、とてもよく似ているキク科のオーストラリア原産の植物です。
ハナカンザシは一年草で葉は長い楕円形、苞は丸みを帯びています。ペーパーカスケードは多年草で葉が線形、苞も尖っています。日当たりと風通しの良い砂質土で乾燥した状態を好みます。
花が終わったら1/3程度に切り戻し、夏の蒸し暑さに気をつけます。半耐寒性で冬は室内で管理します。
右がハナカンザシ、 |
ハナカンザシ |
ペーパーカスケード |
小さく地味な花といわれることもありますが、爽やかではっとするようなブルーと白の配色を持ち、目を引きます。
ヨーロッパ南部原産のムラサキ科の常緑低木ですが、一般には多年草として扱われています。日当たり、水はけ、風通しの良い場所を好みます。夏の蒸し暑さに弱いので、風通しの良い涼しい半日陰で管理します。花が終わったら、花のついていた枝と伸びすぎた枝を切り戻し、一回り大きな鉢に植え替えます。耐寒性はありますが、凍らない場所で管理します。自然開花は5〜7月です。
ミヤマホタルカズラ「ザ・スター」 |
原色からパステルカラー、斑入りもある花色豊富でにぎやかな印象をくれる花です。
原種は南アフリカ、アジア、オーストラリア、南北アメリカなどに分布するゴマノハグサ科の多年草ですが、園芸品種は夏頃まで楽しむ一年草扱いです。
戸外の半日陰で湿気の多い所で育てます。夏は1日12時間以上の日長でないと花が咲かないことがあります。水は土が乾いてきたらたっぷり与えます。寒さに弱いので、冬に鉢で購入した場合は霜のあたらない軒下か室内で管理します。
ミムルス |
ピンクと紫のコントラストの鮮やかな色合いと、思わず触ってみたくなるユニークな花の形。一鉢でも存在感たっぷりです。鉢植えで楽しみます。
中南米に分布するアカバナ科の低木。春と秋は日当たりの良い戸外で管理しますが、夏の暑さに弱いので涼しく風通しの良い半日陰におき、梅雨時期に株元から2〜3節残して切り戻します。切った枝で挿し木をして夏越えさせる方法もあります。冬は夜温が5〜6℃以上あるところで管理します。
フクシア‘釣浮草’の別名もあり、 |
まだ4月だというのに、梅雨時の印象が強いハイドランジア(西洋アジサイ)が店頭に並び始めます。うまく育てると長く花を楽しめる人気の花です。促成で育てられ、大きな花房をつける割に小さめの鉢で仕立てられていることが多いので水切れしやすいので注意します。
また枝先が重くてバランスが悪く、風が吹いたりするとすぐに鉢が倒れます。鉢からすぽっと抜けるなら、一回り大きな鉢にそのまま移してやり、抜けない場合は鉢ごと大きめの鉢に入れておくと安定します。
オーストラリアと南アフリカ原産の植物が多く導入されています。目新しさで人気がありますが、長持ちさせることができないことも多いようです。育て方のポイントを紹介します。
種類によって性質が違うのですが、概して次のことに気をつけるようにしましょう。
花が終わったら、枝を切り戻します。切り戻す量は、種類によって違いますが1/3〜1/2ほどです。植え替えもこの時期。2年に1回は、根回りの土を多少落として、一回り大きな鉢に植え直します。ボロニアは根詰まりしやすいので、毎年植え替えます。
落葉樹の剪定を済ませていない方は3月初旬に済ませましょう。木々の萌芽が始まると、アブラムシなど害虫類が発生しだします。早めに見つけてスミチオン、オルトランなどの殺虫剤を散布します。
全般的にかさついた感じの種類が多く、多湿を好みません。水はけのよい用土で、水やりを控えめにするのが無難です。肥料はチッ素分の少ない固形肥料を春と秋に少量与えればよいでしょう。プロテアなどは生育に問題がないようならば、無肥料でよいものです。
冬から早春にかけて出回る鉢物は促成で咲かせたものです。こうした花つきの鉢物は6〜7℃が保てる室内の日当たりのよい窓辺で管理するのが安全です。持ち込んだものは、凍らさない程度に保護すればよいようです。低温期の多湿は禁物です。
寄せ植えに使う場合は、乾かし気味に育てるものだけで組みましょう。普通の植物と一緒にすると、根腐れをおこしがちです。また、庭植えや花壇には概してあまり適しません。
パイオキザリス「バーシカラー」 |
ハツコイソウ「メルフラッシュ」 |
サザンクロス「バースピンク」 |
パンジー・ビオラやキンギョソウ、ロベリアなどが花壇やコンテナで咲き誇り、スイセン、チューリップ、ムスカリなどの球根類も盛りの時期です。
よい状態を長続きさせるために、花殻をこまめに摘み、いたんだ葉の整理をし、混みすぎているところは枝ごと切り詰めておきましょう。また、肥料も切れるころですから、マグアンプKなどの固形肥料を株元に一つまみほど与えます。液肥ならば2週間に1回くらいです。
家庭菜園の醍醐味のひとつがトマトやキュウリなどの夏の果菜ですね。植え付けはゴールデンウィーク頃(関東南部標準)ですから、そろそろ畑の準備をしておきましょう。
まず予定している畑の1平方メートルあたり、堆肥を1〜3kgまいてよく耕し1〜2週間ほどおきます。次に土壌の酸度を和らげるため苦土石灰を1平方メートルあたり100gほどまいて、よく耕します。
遅霜の心配がなくなったら、春野菜の種まきや植え付けをしましょう。ネギ(4月上旬まで)、コマツナ(通年)、ホウレンソウ(5月中旬まで)、リーフレタス(4月下旬まで)、コカブ(5月上旬まで)、エダマメ(4月下旬から)、イ−トコーン(4月下旬から)、インゲン(4月下旬から)が適期で、ポットまき(室内保温)ならば早めにまくことができます。
苗が少数でよい場合や、種まき時期を逃してしまった場合は、ガーデンセンターなどで販売されているポット苗を利用しましょう。チンゲンサイなどで1ポットに数株入っている場合は、ポットの底から根が出ていないものを選んで、早めに分けて移植します。ハーブ苗も同様に植えつけられますが、バジルやレモングラスなど高温性の種類のものは、庭への定植は4月下旬以降まで待ちましょう。
芽吹いたばかりの新芽や新葉は病虫害の被害を受けやすいもの。特にウメ、サクラ、バラ、モミジ・カエデ類、ツバキ・サザンカ、シャクナゲなどの新芽はアブラムシがつきやすいので注意しましょう。
また、冬〜春に早く咲いた花木類の花後の剪定を済ませていない場合は、早めに行ないます。
アブラムシ類は農薬には弱いのでだいたいの殺虫剤で退治できますが、1度退治しても、すぐに風に乗って新しい虫がやってきます。効率的なのは長期間薬効が持続する(1度散布すれば3週間〜2か月くらいもつ)浸透移行性の殺虫剤(オルトランやベストガードなど)です。
なお、ウメやモミジ・カエデ類は薬に弱く、薬害を起こしやすいので、葉の色が濃くなり、新芽のときよりは少し硬くなるまで待ってから散布するようにしましょう。鉢植えや小さな木の場合は、指先でつぶすのが安全です。
バラは病害虫の多い植物です。芽出しから週に1回、殺虫剤(スミチオンなど)と殺菌剤(ダコニールなど)を混合散布しましょう。
ツバキは花が終わった木から剪定をします。花が咲いた枝は、来年はよい花をつけませんから、枝の基の方に2芽くらい残して枝を切り詰め、花が咲かなかった枝は来年花が咲きますので、大切に残します。ただ、残す枝のバランスを見て、混みすぎるようなら、こうした枝も2、3芽残して切り詰めます。サザンカも同様に行ないます。