写真は「コメットさん」という商品名で売られているものです。小さなネギボウズのような、きらめく彗星を思わせるポンポンとしたかわいらしい花を咲かせます。コンテナや寄せ植えで活躍します。
ヨーロッパ、アジア原産のキキョウ科。水はけと通気性のよく、日当たりの良い場所で管理します。水遣りは乾いたらたっぷり与える程度で加湿に注意しながら与えます。
フィテウマ「コメットさん」 |
「コメットさん」(花拡大) |
お餅のようにぷくっと膨らんだ花弁で、黄色〜赤の色合いを持った印象深いゴマノハグサ科の宿根草(一部一年草のものもあります)です。
日当たりがよく、水はけのよい土で育て、水遣りは株元に与えます。株間をあけて通風をよくするなど過湿に注意します。
カルセオラリア |
カルセオラリア(花拡大) |
藍〜紫の控えめな色の細かな花ですが、近づいて香りをかぐと、バニラのような甘い香りがします。古くから香料として精油が作られています。
ペルー原産のムラサキ科。日当たりと風通しの良い場所で育てます。
ヘリオトロープ |
ヘリオトロープ(花拡大) |
春早くから咲き出した草花類は、種子が実る時期です。パンジーやビオラなど、花がらを摘んでいたつもりでも、確かめてみると結構種子ができているものです。せっかくですから、種子を採取して、ご自分が実らせた種子で、苗をつくってみましょう。 改良の進んだ草花類は、採取した種子からだと親と同じ花(色や花径など)が咲くことは少ないのですが、自然風の庭園にはむしろマッチすることがあります(色別にしっかり分けて作る整形花壇には市販の種子が向きます)。春花壇を整理するときなど、ついでに種子を採取しましょう。
パンジー・ビオラ、プリムラ類、ワスレナグサ、アリッサム、キンギョソウ、ナスターチウム、クリスマスローズ、シクラメン、ヒアシンス、スイセン、ムスカリ など
さやが茶褐色になり、カサカサした感じになったらそろそろ採取できる頃です。ためしにさやをあけ、中の種子が硬くなり色がついてきたら(大体は茶褐色系)採取できます。
クリスマスローズなど、さやがはじけて種子が飛散するものは、紙袋などを被せ ておくか、さやが茶褐色になってきたら、早めに採取します。採取は、さやがはじけないようにそっとさやごと切り取ります。
採取した種子は、種類、品種・色別に分けて、さやごと日陰で1週間ほど乾燥させてから、さやを破り、ごみなどを除きます。草花類は種類別、品種・花色別に紙袋に入れてからまとめて、ビニール袋にいれ、まき時期まで冷蔵庫の野菜室で保管します。
最近は、専用の種子保管用のビニール袋が市販されていますので、これを利用すると便利です。
クリスマスローズなどの宿根草や球根類は、種子を採取したらすぐにまく(これを「とりまき」といいます)と失敗が少なくなります(ただし、発芽は秋、ないし翌春)。この場合、発芽するまで土を乾燥させないように気をつけます。
家庭菜園の人気が高いですね。すぐに使い出したいならラデッシュ(ハツカダイコン)や葉菜類。じっくり作りたいなら、トマトやナス、キュウリなどの果菜類の苗がお勧めです。近年注目が高い地方野菜を取り入れるのもよいですね。果菜類の植え付けは気温が安定してきた今頃が適期です。苗が小さかったり、気温が安定していない時は、鉢に仮植えしておきます。
また、ベジタブルガーデンを作る時は、背の高くなるトウモロコシやトマト、ナスなどを一番奥に、その手前にジャガイモやピーマン、トウガラシ、エダマメなど中位な種類を、最前列はニンジンやカブ、レタスなど背の低いものを配置します。株と株の間には虫除けになるハーブ類(ミント類やラベンダー、チャイブなど)を植えるのがお勧め。また、野菜だけでなく、花のきれいなボリジやチコリ、カモマイル、オレガノ、葉のきれいなフェンネル類やトリカラーセージ、レッドバジルなどハーブ類を適当に混ぜると、カラフルで変化がある花壇が楽しめます。
なお、野菜類は連作(毎年、同じところで、同じ種類を栽培すること)を嫌うものが多いですから、区画して、毎年場所を変えて作るようにします。
早めに作った春花壇では姿が乱れたり、傷んできた所もあるようです。傷んだ花壇は、早めに整理して夏花壇を作りましょう。パンジーやビオラの掘り取った株は、根元で切り整えて、花瓶やコップなどにさしておけば切花としてしばらく楽しめます。
夏花壇用のデザインは、いかにも夏らしい黄〜橙〜赤系でまとめるか、シャスターデイジーや白色系のペチュニア、葉物のシロタエギクなどを中心にして、涼しさを演出するホワイトガーデンもよいでしょう。
サルビア、アフリカンマリーゴールドなど丈の高くなる種類と、ペチュニア、アゲラタムなど背の低い種類を組み合わせて、彩りを考えるのがよいですね。春植え球根のグラジオラスも今月一杯ならば植えられます。
イングリッシュローズやオールドローズを利用したローズガーデンを作られる方が多くなってきているようです。今、入手できるのは、6号鉢くらいに植えられた開花株。ミニチュアならばもっと小さな鉢が出ています。いずれにしても、良株は、葉が切れたりよじれたりしてなく、蕾がすんなり伸びたもの。
また、最近はウィーピング仕立てやスタンダード仕立ての鉢も作られていて人気があるようです。庭に植える場合は、花がひと通り終わったら、根鉢を崩さないように植えつけます。鉢植えのまま育てる場合も、販売されている鉢は小さめなことが多いので、やはり根鉢を崩さないように一回り大きな鉢に植え替えてやります。
花が盛りをすぎたら、花茎の葉を2〜3枚残した下で切り取ります。ハイブリッドティーなどで樹高を低くしたい場合は、もう少し下の位置で切るとよいでしょう。花後は病虫害が心配になります。黒点病やうどんこ病にはダコニールやオーソサイド、アブラムシにはオルトラン、チュウレンジバチやバラゾウムシにはスミチオンやオルトランを散布します。
花が咲き終わった花木類(ツバキ、シャクナゲ、ツツジ、ボタン、フジなど)や 冬〜春咲きの鉢物類(シンビジウム、クンシラン、アマリリスなど)は花がらを摘 み、お礼肥えを施しておきましょう。肥料は3要素(チッソ、リン酸、カリ)が等量入ったものか、リン酸が多めのものが無難です。チッソだけの肥料(油粕など)の施用は勧められません。
ツバキ・サザンカは花の咲いた枝を切り詰め、込みすぎた枝を抜きます。また、そろそろチャドクガの発生時期になりますので注意しましょう。早めに見つけて、葉ごと摘み取るかオルトラン、スミチオンなど殺虫剤を散布します。
鉢物では、シンビジウムでは新芽の整理(1バルブ当り1、2本に)をします。そうすると、1個1個の芽が充実して、花が良く咲くようになります。また、クンシランで根が詰まってきた鉢は株分け・植え替えをしましょう。
4月17日から国営昭和記念公園で開催された東京インターナショナルフラワー&ガーデンショーに行ってきました。
大規模なガーデンショーで、屋外/屋内展示あわせて302作品が並び、イベントステージでは花と緑のプロのデモンストレーションや特別ゲストのトークショー、楽しい音楽イベントも催されて、大変華やかな雰囲気でした。
特に目を引いたのは会場一番奥にある大型展示「ガーデニング・ワールド」です。いったい何日かけて作ったのか、どこから水を引いて流れを作ったのか、眺めれば眺めるほど新たな発見があり、作りこまれた大きな庭の数々に圧倒されました。金銀銅と賞が与えられていたのですが、どれも見劣りしない素晴らしい庭でした。
会場の賑わい |
ベスト・オブ・ザ・シティーガーデン |
ベスト・オブ・スモールガーデン |
垣根の中をのぞいてみました |