そのほか、初恋草(オーストラリア原産、クサトベラ科)やアッサムニオイザクラ(ヒマラヤ地方原産、アカネ科)も今頃多くなる鉢物です。ともによく日に当て、鉢の多湿に注意します。
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初恋草は日当たりで
やや乾かし気味に |
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アッサムニオイザクラは花が
終わったらすぐ切り戻す |
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<花鉢物の管理方法>
花鉢物はなるべく、よく日の当るところに置くのが原則。昼間より夜間がやや低温(10度くらいを維持)になるところがベストです。暖房の風の当るところはよくありません。特にシクラメン、プリムラ類、シンビジウムは夜間の温度が高いとよくなく(15度以上にしない)、株が早く衰えることがありますから、注意しましょう。ポインセチアでは水のやりすぎによる根腐れに注意しましょう。水やりは土の表面が乾いてきたらたっぷりと与え、鉢皿には水をためないようにします。アッサムニオイザクラは短日性で、花が終わってすぐに切り戻すと、次の花が上がってきます。
<正月用の鉢物>
月も後半になると、正月用の松竹梅の寄せ植えや、フクジュソウ、ユキワリソウの鉢植えが出回ります。乾燥した室内に置くと、蕾がしなびて、花が開かなくなることがあるので、朝晩、霧を吹いて湿度を与えるようにします。
庭木・花木の手入れ
マツとヒバ類の手入れ
マツ類のもみ上げは9月から3月まで行えますが、正月をすっきりとした姿で迎えるためには、今の時期までに行いたいものです。ヒバ類も、やはり今の時期が手入れの好期です。
<マツのもみ上げの方法>
- 込みすぎた部分の枝や枯れ枝をはさみで切り落として樹形を整える
- 枝先の古い葉(去年でた葉)を手でむしりとってすっきりさせる
- クロマツは下に垂れている古葉を全て取る(横向き以上の葉を残す)
- アカマツは垂れ葉を少し残してしなやかな感じ
- ゴヨウマツは古葉も多少残して葉群をこんもりさせる
このもみ上げは、手袋をして行うと手にヤニがつかないですみます。はさみで葉先を切るのは禁物です。
<ヒバ類の手入れの方法>
- 葉のかたまりごと掌ではさんで軽くもみ、古葉をおとす
- 長く伸びた枝、垂れすぎた枝や立ち枝をはさみで切り取る
- 葉先を丸い感じやイチョウ形に整える
面倒だからといって、葉先をばっさりとはさみで刈りこむのはやめましょう。葉先が赤茶けて見苦しくなります。
<花木の剪定>
- ウメ
- この時期になると、丸い蕾がわかるようになります。長い枝は蕾の位置まで切り戻し、込みすぎたところの枝を抜き、株全体にまんべんなく蕾が残るように枝を配置します。
- アジサイ
- 秋に花芽分化したアジサイも、このころになると蕾が分かります。丸く太った芽が花芽ですから、この芽の上で枝を切り詰めます。
- ハギ
- 落葉後に、根際10センチほど上で、茎を刈り取ります。
カエデは自然樹形で仕立てますので、枝はあまり切りません。姿を乱す枝や徒長枝、込みすぎたところの枝を切る程度です。樹液の流動が早いので、枝抜きは年内、早めに行います。太い枝を切るときは、根元から切り落とし、切り口にはユゴーザイなどの保護剤を塗ります。
鉢物のとり入れ
寒さに弱い植物は霜の降りる前に室内や軒下に取り込みましょう。
寒さに弱い観葉植物、洋ラン類は早めに、室内に取り込み、クジャクサボテン、ゲッカビジン、クンシラン、ノボタンなどは軒下に移動しておき、霜が降りるころになったら室内に移します。
なお、室内は通風が悪く、ワタカイガラムシやアブラムシ、ハダニなどが大発生しがちですから、とり入れる前に、殺虫剤、殺ダニ剤を散布しておきましょう。シンビジウムなど葉の付け根にカイガラムシなどが潜んでいることがありますので要注意。また、鉢の底のナメクジにも気をつけましょう。
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