今年のゴールデンウィークは休日の並びが悪かったですね。その分、天気が続き、陽気も良かったですから、庭の仕事がはかどったのではないでしょうか。春の花のラッシュは盛りを越えた感じもありますが、春花壇の整理に夏花壇の準備、花木のお礼肥えに病害虫対策と、忙しいシーズンが続きます。

鮮やかな色合いの
ハイビスカス「レインボー」

花が良く付いている
ブーゲンビレアの鉢物

アジサイの最新品種
「未来」
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買い物情報
熱帯花木
これからの季節は、色鮮やかな熱帯花木が合いますね。定番ともいえるハイビスカス、ブーゲンビレア、ランタナ、ゲンペイカズラ、花壇にも使えるサンタンカ、クロッサンドラと種類も豊富です。根元まで葉がよくついていて(スタンダード仕立ては除く)、根元がぐらつかない株を選びましょう。株のわりに鉢が小さいものが多いので、入手したら一回り大きな鉢に植え替えましょう。
アジサイ・ハイドランジア
促成もののハイドランジアが目立つ時期です。日本生まれのアジサイがヨーロッパでカラフルに改良されて里帰りしたもので、ほぼ同じ物と考えてよいでしょう。アジサイ類は開花中の水切れに注意し、花後に切り戻しと鉢替えをします。庭に下ろせば、2、3年でボリュームのある株に育ってくれます。北アメリカ原産のカシワバアジサイも同様に扱えます。なお、来年の開花はアジサイと同じ梅雨時になります。
花壇苗・野菜苗
各種花壇苗や野菜苗の植付けの時期になりました。苗選びのポイントは、株がしまっており、葉が黄変や縮れてなく、下葉のしっかりしているもの。芽生えの双葉までしっかりついているものがベストです。1ポットに何株も植えられているものはボリューム感がありますが、分けて植えると根傷みすることがありますので、1ポット1株でボリュームのあるものを選びましょう。
人気の伝統野菜をベジタブルガーデンに

京野菜の代表
「鹿ケ谷カボチャ」
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最近、人気なのがベジタブル(野菜)ガーデン。花壇の楽しみと収穫の楽しみを一緒に味わえるのですからうなずけますね。
でも、普通の野菜ではものたりないというこだわりのベテランに注目を集めているのが伝統野菜。定番の京野菜のほか、加賀野菜、仙台野菜、沖縄野菜と、地方色豊かな野菜が売られるようになっています。苗の値段はやや高めですが、そのぶん薀蓄をいえる楽しみがプラスです。
<ベジタブルガーデン作りのポイント>
- 収穫までの時間が短く、日々利用する葉菜類やミニトマトなどの果菜類は、収穫しやすいところに植えておくと便利。
- 野菜だけでなく、花のきれいなボリジやチコリ、カモマイル、オレガノ、葉のきれいなフェンネル類やトリカラーセージ、レッドバジルなどハーブ類を適当に混ぜると変化が出せます。
- ガーデンデザインは、比較的背の高くなる種類(オクラやピーマン、トマト、ナスなど)を一番奥に、背の低い種類(ニンジンやカブ、レタスなど)を一番手前に配置するのがポイント。中間にジャガイモやトウガラシ、エダマメなど背丈の中位な種類を植えます。
- 病害虫対策として、株と株の間に、ミント類やラベンダー、チャイブなどを植えると害虫の発生が少なくなるようです。アブラムシには牛乳(薄めない)、アオムシには唐辛子の煮出し汁、ハダニにはコーヒー(飲み残しでよい)が効きます。試してください。
ローズガーデンを作りましょう

ダマスクローズ系
コンテ・ド・シャンポール
(オールドローズ)

色鮮やかな
ローズガーデン |
バラが見事に咲き誇る季節になりましたね。なんとなく、ここ数年、例年よりも開花がはやまってきているような気がします。いかがでしょう。
さて、今年こそ、素敵なローズガーデンを作ってみませんか。
雰囲気のあるローズガーデンを目指すなら香りの高いオールドローズかイングリッシュローズを中心に、豪華さを見せたいなら多花性のフロリバンダで、1輪1輪を楽しむなら大輪で端正な花容のハイブリッド・ティー(H・T)がよいでしょう。
<種類の選び方の注意>
バラの品種えらびで注意したいのは、開花時期の問題です。H・T系とフロリバンダは四季咲きですが、ツルバラとオールドローズは1季咲きか返り咲き(秋にも咲く)の品種が多く、イングリッシュローズは返り咲きの品種がほとんどです。とげがなく優しい木姿でアーチ仕立てなどに人気のあるモッコウバラは1季咲きです。キモッコウバラは多花性ですが、モッコウバラ(白)は咲き始めるまで時間がかかるようで、輪数もやや少ないようです。
<入手>
今の時期なら、6号鉢の花つきのものと、今年芽接ぎした新苗がポットで売られています。新苗はポットの底から根が這い出ている程度のものが良苗です。
<植え方>
花付き株は、花が咲き終わってから花殻を摘み、根が鉢に回っているようなら軽くほぐし、そうでないなら、そのままで植えつけます。
新苗はいきなり庭に植えるより、1年間鉢で育ててから庭に下ろすほうが安全です。まず株を充実させるため蕾を摘み取り、ポットから抜いて6号鉢に植えなおします。接ぎめから取れることがあるので丁寧に扱い、必ず支柱を立てます。なお、肥料は土に混ぜず、追肥で与えるようにします。
植え場所、鉢の置き場所はなるべく日当たりの良いところを選びます(4、5時間くらい以上)
春に咲いた花木や鉢物の手入れ
<お礼肥え>
花が咲き終わった花木類(ツバキ、シャクナゲ、ツツジ、ボタン、フジなど)や冬〜春咲きの鉢物類(シンビジウム、クンシラン、アマリリスなど)は花がらを摘み、お礼肥えを施しておきましょう。肥料は3要素(チッソ、リン酸、カリ)が等量入ったものか、リン酸が多めのものが無難です。チッソだけの肥料(油粕など)の施用は勧められません。
<剪定と薬剤散布>
ツバキ・サザンカは花の咲いた枝を切り詰め、込みすぎた枝を抜きます。また、そろそろチャドクガの発生時期になりますので注意しましょう。早めに見つけて、葉ごと摘み取るかスミチオンなど殺虫剤を散布します。
咲き終わったツツジ類は、刈り込んで形を整えます。グンバイムシとハダニ対策に月1度、殺虫剤を散布するようにしましょう。
<芽切りと植え替え>
鉢物では、シンビジウムでは新芽の整理(1バルブ当り1、2本に)をします。そうすると、1個1個の芽が充実して、花が良く咲くようになります。また、クンシランで根が詰まってきた鉢は株分け・植え替えをしましょう。
春花壇の整理と夏花壇作り
今年はゴールデンウィーク前くらいから温度が高い日が続き、また風も強い日が多かったので、パンジーなどの春花壇は結構傷んでしまった所が多くあったようです。長く伸びたパンジーは、切り詰めて、根元にマグアンプKなどの粒状肥料と、アブラムシ用のダイシストン粒剤を散布すればある程度回復します。ただ、こうした花壇は早めに整理して夏花壇を作っても良い時期です。
夏花壇用のデザインは、サルビア、アフリカンマリーゴールドなど丈の高くなる種類と、ペチュニア・サフィニア類、アゲラタムなど背の低い種類を組み合わせて、彩りを考えるのがよいですね。夏色の黄〜橙〜赤系でまとめるか、シャスターデージィーなどを中心に涼しさを演出するホワイトガーデンも人気があります。
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