買い物情報
小果樹の鉢植え
機能性食品として果物の栄養価が注目されるにつれ、鉢植えでも育てられるブルーベリーやグミ類、スグリ類、ジューンベリー、サルナシなどの小果樹類が人気です。実際ポリフェノールなどの成分はこうした小果樹類のほう多いのですから、うなずけますね。注意したいのは、水切れさせると、果実が早く落ちてしまうこと。小さめの鉢に植えられているものは、根が詰っていて水のしみこみが悪いことがあるので、こうした場合は箸などで土を突いて、底近くまで4、5か所穴をあけてやるとよいでしょう。
 |
 |
スグリの鉢物とラズベリー |
珍しいサルナシの鉢。 |
草花・野菜・ハーブ苗
真夏の花壇や菜園用の苗の植え時です。高温多湿の日本の夏に耐えてよく育ってくれるアメリカンブルー、コンボルブルス、ポーチュラカ(花スベリヒユ)、ニチニチソウ、ヒャクニチソウ、バジル、レモングラス、エンツァイ(朝顔菜)、モロヘイヤ、ツルムラサキを植えましょう。なお、アメリカンブルー、エボルブルス、ポーチチュラカ(花スベリヒユ)、ニチニチソウなどは、苗を植えるとき枝を切って挿し芽すると、すぐに発根して新しい苗が得られます。
花木鉢物
そろそろサルスベリ(実生系)やムクゲ、ザクロなど夏の花木が目立つようになりました。季節柄、ハイビスカス、エンジェルトランペット、アブチロン、コエビソウなどの熱帯花木も魅力的ですね。これらの夏咲きの花木は、新しく伸びた枝先に次々に花を咲かせるものですから、葉や茎が生き生きとして力強いものを選ぶようにしましょう。ただ、鉢が小さい感じのものは根詰りを起こしやすいので、入手したらすぐに鉢から抜き、根回りを少しほぐし、一回り大きな鉢に植え替えるとよいでしょう。そうすれば、1夏中花を切らさないで咲いてくれるはずです。
 |
 |
ムクゲ「日の丸」 |
錦包榴(キンポウリュウ) |
人気のワイルドストロベリーの育て方
最近、話題沸騰ですごい人気になっているワイルドストロベリー。ハーブとしても利用価値の高い野生のイチゴです。鮮緑色の葉に白い可愛らしい花、果実は小さめの真っ赤なイチゴ。鉢植えやプランターでよく育ち、自然風ガーデンの下草としてもよく育ちます。

園芸店でも大人気の
ワイルドストロベリー |
[ワイルドストロベリー]
- 分類 バラ科イチゴ属
- 原産地 ヨーロッパナド
- 自生状態 林や原野の下草
- 性質 常緑の宿根草
<育て方>
- 植え付け時期
- ベストは春(3、4月)と秋(9、10月)です。そのほかの時期に入手した場合は、根鉢を崩さずに植えつけます。
- 植え場所
- 日向から少し陰になったところがよく、背の高い落葉樹の下などの半日陰でもよい。日陰過ぎると実がなりにくいので注意しましょう。
- 用土
- 排水がよく、やや湿った用土を好みます。庭土や赤玉土に堆肥や腐葉土をすきこんで、石灰分を一握り加えればよいでしょう。
- 植え方
- 用土にマグアンプKなどのリン酸とカリ分の多い粒状肥料を一つまみ混ぜてから、根を広げてやや浅めに植え付けます。株間は30センチくらいとりましょう。すぐにランナーを出して茂りますし、密植すると、風通りが悪くなり、病害虫の発生が多くなります。鉢ならば4号鉢に1株植えくらいです。
- その後の管理
- 古くなった葉は切り取り、10月に追肥(マグアンプKなど)をします。寒さには強いので冬も外に出しておいて大丈夫です。冬に暖かい室内に取り込むと、花が咲きにくくなります。
- 病害虫防除
- アブラムシが付いたら生の牛乳を霧吹きでスプレーすればよいでしょう(1週間おきに2、3回)。夏に葉裏にハダニが付いた場合(葉に白っぽい斑点ができる)は牛乳やコーヒーの飲み残しのスプレーか、ホースで葉裏を洗います。葉や果実にカビが生えてきたら(灰色かび病など)、切り取って処分します。果実のない時期なら、殺菌剤(ベンレートなど)の散布。
- 繁殖
- 秋に、ランナーの先の子苗を切り取って植えればよく増えます。実生もできます。
- 利用
- 果実はイチゴと同様に生食やジャムに。葉(フレッシュまたはドライ)はティーや歯垢取りに。ドライにしてポプリにも使えます。
- 注意
- チッソ肥料(油粕など)を多く施すと、葉だけが大きくなり、花が咲きにくくなります。病害虫の被害も多くなりますから注意。花が黄色の種類はヘビイチゴ類。これも果実(球型)は食べられます。
病害虫対策を忘れずに

球根ベゴニアに出たうどんこ病
(葉にでた白い点)。
ベンレートかダイセンの散布を |
高温多湿の梅雨時は、病気の多発期で、アブラムシなどの害虫も多くなります。発生の初期に見つけて手当てをしましょう。
うどんこ病や斑点病はカビによるものですから、ベンレートやダイセン類の散布、すえたような匂いがして株全体が腐るようになるのは細菌による病気のことが多いので、この場合は抗生物質(マイシン系の薬剤)か銅水和剤を散布します。
アブラムシは発生が少量ならば指でつぶすのがよいのですが、多い場合は殺虫剤(スミチオン、マラソンなど)を散布します。草花類や鉢植えではオルトランの粒剤を根元にまいておけば3週間は防除効果があります。晴れの日が続く場合は、牛乳を生のままスプレーしても効果があります(必ず虫の体にかかるように)。
アオムシやケムシ類は、小さいときはスミチオン乳剤かディプテレックス乳剤の散布で対処できますが、大きくなってしまうと薬が効かなくなりますので、箸などでつまんで退治することになります。なるべく、小さな間に退治しましょう。
病害虫の被害を少なくするには、株間を空け、混んだところの枝を抜いて、風通りをよくすることです。そうすれば、発生したときにも見つけやすく、初期に対処できます。最近話題の木酢液や炭の施用は、植物の体質が強化され、病害虫がつきにくくなるといわれます。お試しください。
なお、薬剤散布は晴れた日が続きそうな時(散布後雨が降ると効果は激減します)の、風のない気温の低い早朝か夕方に行います。
|