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    園芸ファン通信          【Vol.25】  2003年2月4日号

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 立春も近くなり、ウメの花が咲き始めたところもあります。まだまだ寒い日
が続きますが、草花は春を感じ始めているようですね。
 今回は、冬の間に済ませておかなければいけないのバラの手入れ、冬から春
にかけての草花の手入れのポイントなどのほか、地方の伝統野菜を作りたい方
におすすめの本をご紹介します。

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(1)今、やらなければいけないバラの手入れ
 ●バラを満開にさせる剪定と寒肥
 ●イングリッシュローズ、ハイブリッド・ティー、クライミングローズほか

(2)この『天地返し』で花壇や菜園の病虫害が激減!!

(3)これで長持ち!! 上手な鉢物の管理法
 ●アザレア、フリージア、シクラメン、プリムラ類、マーガレットほか

(4)地方の伝統野菜をつくりましょう

(5)季節の手入れポイント
 ●花壇・ガーデニング、花木・庭木、花鉢物、家庭菜園・ハーブのポイント

(6)イベント情報
 ●東京ドームの洋ラン展、国風盆栽展、人気のクリスマスローズ展ほか

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(1)バラの冬季剪定と寒肥の方法
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 バラの冬季剪定の時期です。時期は休眠中ならばいつでもよいのですが、2
月内に済ませるのがベストです(寒さの厳しい地方では3月一杯くらい)。

<H・T系・イングリッシュローズの剪定の仕方>
1.まず、枯れ枝、病害虫の被害の残っている枝を元から切り落とす。

2.鉛筆より細い枝と、逆に太くても軟らかいしまりのない枝、3、4年経た
  古い元気のない幹も元から切り落とす。

3.内側に伸びている懐枝や込みすぎているところの枝、枝と枝が交差してい
  るところの枝も整理する。

4.残した幹は、去年の春に伸びた部分を10〜15センチ残して切り詰める。

5.切り詰めるときは、外側に付いている丸くて大きな、まだ固く締まってい
  る芽(動き出した芽は不可)のところから、7、8ミリ上で株の内側に斜
  めに切り落とす。

6.幹は、同じ長さに揃えるのではなく、多少段をつけるようにすると、花が
  咲いたときにきれいに見える。

 イングリッシュローズやオールドローズやフロリバンダ系は、やや幹を多く、
枝を長く残すように剪定するのがポイントです。

<ツルバラ(大輪系)の剪定と誘引の仕方>
1.枯れ枝や小枝、細枝を切り取り、ツルの先を3、40センチ切り詰める
  (充実した外芽<外側に向いた芽>の上で切る)。

2.古いツル(3年め以前の枝)は花を付けにくいので、不要な古いツルは元
  からノコギリで切り落とす。古いツルから、元気よく新しい枝が伸びてい
  る場合は、その新しい枝のところまで切り戻す。

3.残したツルの小枝は2、3芽残して切り詰める。

4.残したツルをなるべく水平になるように誘引し、紐で固定する。

5.ツルとツルはなるべく交差しないように配置し、ツルの上下の間隔は30
  センチくらい取る。

 中・小輪系は、古いツルにもよく花をつけるので、無理に切り取ることはあ
りません。ほかは、大輪系と同じです。

*協会のホームページ『季節の園芸作業(2月号)』に、バラの剪定の図解が
載っています。ご覧ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#bara

<寒肥を施しましょう>
 バラは肥料を必要とする種類です。バラに寒肥(元肥)を施していない場合
は、なるべく早めに施しましょう。

 1株当り油粕、骨粉、過燐酸石灰各300グラムを牛糞(15リットルくら
い)に混ぜを、株元から4、50センチ離して溝を掘り土に混ぜ込みます。こ
れはツルバラの場合も、H・T系の場合も同じです。

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(2)天地返しで病虫害退治と土作り
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 花壇や家庭菜園の天地返しはお済みですか。

 天地返しは、1度土を掘り上げた後、2週間くらいしたらもう1回土を返え
すようにしましょう。こうして何回も寒気にあわせると、病害虫を減らすこと
ができます。

 ついでに、苦土石灰を1平方メートルあたり150グラムほどばらまいて土
と混ぜ合わせておきます。さらに1週間以上後に堆肥を1平方メートルあたり
2、3キログラムすきこんでならせば、土作りは万全です。

 なお、新しく花壇や菜園を作る場合は、最初に熔性リン肥(熔リン)を1平
方メートルあたり200グラムくらいばらまいてから耕し、その後に石灰(苦
土石灰)、少しして堆肥(1平方メートルあたり5キログラム)をすきこむよ
うにします。

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(3)花鉢物の管理
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●アザレア
 花が咲き始めたら、つぼみの殻を始末し、花がしぼんだら、こまめに根元か
ら摘み取ります。花がらを残しておくとカビが生え、病気の元になります。水
やりは葉や花にかけないように。

●フリージア 
 寒風に弱いので外には出さず、室内の日の当たるところで管理。水やりは鉢
の表面が乾いてきてから、晴れた日の午前中に行なう。

●シンビジウム
 最頂部の花が咲き出したら、花茎を元から切って、切花として楽しむように
しましょう。そうすると、株の消耗が少なくてすみます。

●シクラメン、プリムラ・オブコニカ
 葉組をして、花茎を中心に集め、また大きい葉を外側によせ、光が中に入る
ようにします。咲き終わった花や黄色くなった葉は、無理に引っ張らず、少し
萎れてから、根元をひねって抜き取るようにします。

●追肥と花がら摘み
 花が次々と咲き上がってくるタイプの鉢物には、追肥を与えましょう。液肥
なら、10日おきくらいです。また、花殻摘みも忘れずに。プリムラ類、シク
ラメン、マーガレットにはかかせません。

●そのほか
 ポインセチアは低温と過湿に注意。低温(5、6℃くらい)で越冬させてい
るハイビスカスやブーゲンビリアは落葉しても枝が緑色ならば大丈夫。枯れて
いないので、7〜10日に1度くらい水やりしましょう。

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(4)地方の伝統野菜を作りましょう
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 家庭菜園の計画は立て終わりましたか。

 最近、京野菜に加賀野菜、仙台や東北の野菜、また九州、沖縄の野菜など、
各地に残された特色のある野菜が人気になっています。とはいえ、まだまだス
ーパーなどで出回る種類は限られています。

 今年はぜひ、地方で作られてきた伝統のある野菜類を家庭菜園のローテーシ
ョンにとりいれましょう。でも、種子の入手方法や育て方が分からないと困り
ますね。

 そこで、こうしたご希望の方にぴったりの本を紹介します。

◆◆◆ブックレビュー◆◆◆

●『都道府県別 地方野菜大全』
 タキイ種苗出版部編 監修 芦澤正和
 出版 農山漁村文化協会 価格6300円(税込み)

 日本園芸協会の通信講座『直販用・自家向き 野菜講座』(最後のPR欄で
ご紹介をしております)の執筆者の1人芦澤先生が監修。地方野菜・地方品種
の来歴や特徴、栽培、利用方法から、種子の入手の可否や入手先まで紹介され
ています。

 内容は、やや生産者向けですが、家庭菜園のバリエーションを広げたいと考
えている方にもお勧めです。

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(5)季節の手入れポイント
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<花壇・ガーデニング>

 庭の陽だまりでは、早咲きの球根類が咲き始めます。クリスマスローズの仲
間や寒咲きクロッカスやスノードロップ、スイセンなどが蕾を伸ばし出します
ので、枯れ葉などがかぶさっているところは早めに取り除きましょう。

 パンジーやビオラなど花壇やコンテナの草花は、花がらを摘み、追肥として
緩効性の固形肥料を2か月に1回与えます。

 また、外の作業が少ないこの時期は、今年のガーデニング計画を立てる時期
です。

*協会のホームページ・季節の園芸作業に、今年のガーデニング計画を立てる
ときに役立つ「国内・国外の種子・苗の通販業者と外国の園芸の会」の紹介が
載っています。ご覧ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index45.html#tuhan

<花木・庭木>
 沖縄では早くもサクラ(ヒカンザクラ)が満開になっているようです。東京
でもロウバイに続き、早咲きのウメもちらほら咲き初めました。寒さは続きま
すが、春は確実に近づいています。

 花木・庭木類の寒肥や冬の薬剤散布を済ましていない方は、2月の前半くら
いまでに行なうようにしましょう。

 前号に花木・庭木類の寒肥の与え方や薬剤散布の方法が載っています。ご参
照ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index45.html#teire

<花鉢物>
 園芸店にもアザレア、プリムラ類、サイネリア、マーガレット、球根類など
春の花がふんだんに並ぶようになりました。ただ、風が強いことが多いので、
店先に長く置かれていた鉢は傷んでいるものがあります。

 一度水切れを起こすと、葉に縮れができたり、下葉が黄色くなったりします。
見た目はそれほどダメージを受けているように見えなくても、花の持ちが悪く
なることが多いので注意しましょう。

<家庭菜園・ハーブ>
 家庭菜園はまだ休眠の時期。土寄せし収穫を遅くしている野菜や、ビニルト
ンネルやべたがけシートをかけて栽培してきたホウレンソウやシュンギクなど
も減ってきましたね。

 そろそろ、春〜初夏収穫用に、ビニルトンネルを利用して、コマツナ、カブ、
ダイコンなどの種子をまきましょう。2月の中旬になれば、ジャガイモの植え
付けができます。市販の種イモで、まだ芽が動いていないものを早めに入手し、
温度の低い、暗いところで植え付けまで保管しましょう。

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(6)イベント情報
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●第77回国風盆栽展(東京上野・東京都美術館)
   2月9日〜16日 連絡先 Tel 03-3821-3059

●第5回クリスマスローズ展(東京調布・神代植物公園)
   2月11日〜16日 連絡先 Tel 042-361-2832

●世界らん展日本大賞2003(東京水道橋・東京ドーム) 
   2月22日〜3月2日 連絡先Tel 03-3563-7879
   ウェッブサイト-> http://www.jgpweb.com

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★前号のプレゼント★

 前号のプレゼント「プランターショベル 3本組 木柄」に、たくさんのご
応募をいただきましてありがとうございました。

 100名を越えるご応募をいただきましたので、抽選で5名様にお送りいた
しました。次のプレゼントは、次号でご案内いたします。

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 今回から構成を少し変えてみました。いかがでしたか?
ご意見、ご感想をお聞かせください。また、取り上げてほしいテーマなどもお
待ちしています。
【ご意見、ご要望は】=> goiken@gardening.or.jp

 最後までお読みいただいてありがとうございます。では、次号もお楽しみに。

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