日本園芸協会日本園芸協会メールマガジン
ENJOY!

2004年2月18日号 トップページへ 最新号



************************************************************************


    園芸ファン通信      【Vol.44】  2004年3月16日号


************************************************************************ 
                     
 暖かくて風の強い日は、花粉症持ちにはつらいですね。スギに罪がないのは
わかっているのですが、スギの植林のニュースが流れると、ゾーとします。花
粉の出ない新品種も開発されているそうですが、今後とも日本にスギの植林は
必要なのでしょうか(すでに日本の国土面積の約12%がスギの人工林とのこ
とですが)。
 さて、今年はサクラ(ソメイヨシノ)の開花がだいぶ早いとの予報です。サ
クラ(ソメイヨシノ)が咲きだすと、草花類の種まきや春植え球根の植え付け
の季節です。

■■■■■■■■■■■■■■■今号の目次■■■■■■■■■■■■■■■

(1)春が来た!! ガーデニングがシーズンイン!
   ―――春まき草花の種まきと春植え球根の植え付け

(2)シネラリア、シザンサスは花後の切り戻しで2度咲きも
   ―――春の花鉢物の管理

(3)今が花木・果樹・庭木の入手・植え付けの好機!!      
   ―――よい庭木の選び方

(4)種子から育てる可愛いミニサボテンはいかが!?
   ―――ネットで注文できるサボテンの種子屋さん紹介

(5)来年も花をたくさん咲かせよう
   ―――ウメ、ツバキ・サザンカなどの花後の剪定


(6)季節の手入れポイント
   ―――花壇・ガーデニング、庭木・花木、花鉢物・観葉植物、
      家庭菜園・ハーブ

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*--

=======================================
(1)草花の種子まきと球根の植えつけ  
=======================================   

 今年は暖かくなるのが早く、サクラの開花も例年よりも大分早いようで、ガ
ーデニングは早くもシーズンインです。そろそろ草花類の種子まきや春植え球
根の植付けの時期です。種子や球根などは早めに手配しておきましょう。

 種子まきの目安は低温で発芽するコスモスやアスター、ナスターチウムなど
はソメイヨシノが散る頃、もう少し温度が必要なアゲラタムやジニア、ペチュ
ニア類はヤエザクラが咲き始める頃、高温性のサルビアやマリーゴールド、ケ
イトウ類はヤエザクラが散る頃、アサガオやヒョウタンはさらに10日くらい
遅くなります。

 なお、最近は外国から山野草や球根、宿根草、樹木など珍しい植物の種子を
輸入される方が多くなっているようです。こうした種子の場合は、はっきり性
質がわかっているもの以外は、なるべく早くまくのがよいようです(真夏と真
冬を除く)。ただ、サボテン・多肉植物や熱帯花木の種子の場合は、加温設備
がない場合は5月まで待ったほうが安全です。

 また、春植え球根の植えつけは、ダリアやグラジオラス、ゼフィランサスな
どは、遅霜の恐れがなくなったら植えつけられます。アマリリスは少し遅く、
ソメイヨシノが咲き出す頃、熱帯性のカンナやジンジャーはヤエザクラが咲き
出す頃を目安にしましょう。球根ベゴニアは球根を入手したら、早めに暖房の
ある室内で、催芽をし、芽が伸びてから本鉢に植えます。

*協会のホームページ『季節の園芸作業(3月号)』に、球根ベゴニアの
植え付けの図解が載っています。ご覧ください。
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index.html

----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*--

==========================
(2)春の花鉢物の管理 
==========================    
 
 園芸店でも、外で育てられる鉢物が多くなってきましたね。ただ、もともと
温室で栽培されたものですから、いきなり外におくのは避けましょう。とくに
春先は風の強い日が多いので注意が必要です。晴れた暖かい日は風の当らない
日溜りに置き、夜間や風の強い日は、暖房の風が直接当らない室内で保護する
のがベストです。これまで、室内で育ててきた鉢も、同様に少しずつ外の空気
に慣らしてゆきましょう。

<シネラリア(キク科)>
 本来は宿根草ですが、カナリア諸島原産で寒さ暑さに弱く、日本では1年草
として扱われていす。葉が大きいので水切れに弱く、特に風が強いとすぐに水
切れして葉がしおれます。風の強い日と寒い夜は室内に取り入れましょう。花
が終わったら、早めに花茎を根元から葉っぱ3枚ぐらい残して切り戻すと、2
番花を伸ばしてくれます。切り戻しと同時に液肥を追肥します(2週間に1回
くらい)。

<マーガレット(キク科)>
 これも、カナリア諸島原産ですがシネラリアよりは丈夫です。白色のほか、
桃色、黄色の品種も普及してきました。寒さには強いほうなので、直接霜に当
てないようにすればよいものです。小さいポットに植えられているものは、根
詰まりしている場合が多いので、入手したら根鉢を崩さずに一回り大きな容器
に植えなおすとよいでしょう。開花期間中、2週間に1回液肥を追肥します。

<シザンサス(ナス科)>
 鮮やかな花色と蝶々が群れ飛ぶような花姿で人気がありますが、蒸れと水切
れに弱いので要注意。南米のアンデス原産で高温に弱く、気温が25℃以上に
なると弱ります。日当たりで風通しのよいところにおきましょう。また花房が
大きくて水切れをおこしやすく、といって腰水にすると、過湿で根腐れを起こ
しがちです。こまめにチェックして、乾く前に水をやるようにしましょう。花
房が咲き終わったら、株元で切り戻すと、次の花房が上がってきます。

<そのほかの鉢物の管理>
 ボロニア(ミカン科)、ハーデンベルギア(マメ科)、レシュノルティア
(初恋草、クサトベラ科)、ペーパーカスケード(キク科)、エリカ(ツツジ
科)などオーストラリア、南アフリカ原産の鉢物は、水のやりすぎに注意。鉢
の土が乾きだしてきてから、水やりするようにします。

 クンシラン(ヒガンバナ科)はそろそろ、花芽が上がってくる頃、クジャク
サボテン(サボテン科)も花芽が作られる頃ですので、日によく当てるように
しましょう。ともに肥料は不要です。

---*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*--

=========================================
(3)花木・果樹・庭木の入手の好機です  
=========================================     

 彼岸を中心に、各地で植木市が開かれ、ガーデンセンターなどでも売出しが
行われます。また、植え付けもちょうど今頃がよい時期なのですが、今年は芽
出しが早そうですから、植え付けも早めに行なったほうがよさそうです。

 ツバキやボタン、バラ、フジ、ツツジ・シャクナゲ類などでは、鉢植えの物
を購入し、花が終わったら、庭に植えるようにしてもよいでしょう。
 
 花木・庭木を入手するときは、なるべく早めにいって、よい木を選ぶこと。
品種ものは花を確認してから選ぶようにすると、トラブルを避けることができ
ます。枝ぶりだけでなく、幹の模様や根の張り具合も大切です。しっかりと確
かめましょう。

 なお、ツバキなど、何年か鉢植えにしていたものを庭に下ろすときは、根が
鉢いっぱいに回って、固く締まっていることがあります。こうした場合は、箸
などで突いて土を落とし、根をよくほぐしてから植えるようにします。この際、
多少根が切れてもかまいませんが、その分、枝も多少(1/4くらい)切り落
としてバランスをとります。

 なお、1本立ての果樹苗は、幹を40〜50センチに切り詰め、支柱を立て
て植えつけます。
 
---*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*--

=====================================
(4)種子から始めるサボテン作り 
=====================================    

 最近、サボテンや多肉植物がひそかな人気になっているようです。でも、鉢
物を買うのは普通すぎて!?という本格派好みのアナタ。マニアになった気持
ちで、種子からサボテンを育ててみませんか。この春(4月下旬〜5月)に種
子をまけば、秋には可愛らしいミニサボテンに育てられます。
 といっても、サボテン類の種子は普通のところでは扱っていません。ネット
で注文できる2社を紹介しますので、好みの種類を注文しましょう。

●山城愛仙園(大阪府豊中市)
 http://www.aisenen.com/
●MESA GARDEN(アメリカ・ニューメキシコ)
 http://www.mesagarden.com/

 今、注文を出せば、ちょうどまき時期頃に入手できるはずです。種子のまき方
は、追って説明します。

---*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*--

=====================================
(5)冬・早春咲き花木の花後の剪定 
=====================================   

 冬から、春早く咲いてくれた花木類は、花が終わったら剪定をして樹形を整
えます。

●ウメ
 花ウメは、葉芽のある枝は、芽を2、3芽残して枝を切り戻し、葉芽のない
枝は、枝の基部を少し残して切り詰めます。実ウメの場合は、花後剪定はせず、
そのまま伸ばします。

●ロウバイ
 自然に樹形が整いますので、原則的に剪定は不要ですが、込みすぎた枝の間
引きなどは、花後すぐに行ないます。あまり強い剪定を行なうと、逆に木が暴
れて徒長枝を多く出すので注意しましょう。台芽は見つけ次第切り取ります。

●ツバキ・サザンカ
 ツバキは花が終わった木から剪定をします。花が咲いた枝は、来年はよい花
をつけませんから、枝の元の方に2葉くらい残して切り詰め、花が咲かなかっ
た枝は来年花が咲きますので、大切にします。ただ、残す枝のバランスを見て、
混みすぎるようなら、こうした枝も2、3芽残して切り詰めます。
 サザンカも同様におこないます。

●コブシ・モクレン類
 モクレン類は自然樹形で育てる種類です。蕾は枝の先に出ますので、枝を切
り詰めると花つきが悪くなる場合があります。込みすぎた枝の間引きは冬の間
に、樹高を低くするときの幹の切り詰めは、春の彼岸前後が適期です。

●夏・秋咲き花木の剪定
 サルスベリやザクロ、アベリア、キョウチクトウ、モクセイ類など夏・秋咲
き花木類でまだ手を入れていないものは、芽が伸び出す前に剪定・刈り込みし
ましょう。

---*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*--

==============================
(6)季節の手入れポイント
==============================  
  
<花壇・ガーデニング>
 花壇やプランターのパンジー・ビオラ、キンギョソウなどの草花は、暖かく
なるにつれ株のボリュームがまし、蕾の上がる数も多くなりますね。大きくな
りすぎた株では、茎の間引きや伸びすぎた枝の切り戻しをしましょう。

 肥料が切れると、株の勢いが止まってしまいます。新しく咲く花が小さくな
ったり、次の蕾が上がるまで間があくようになるのは注意信号です。急ぎのと
きは、液肥で、余裕のあるときはマグアンプkなどの緩効性固形肥料を追肥し
ましょう。花がら摘みも忘れずに。

<花木・庭木>
 今年は、ロウバイやウメ、サンシュユ、ミツマタなどの花木類が早く開花し、
サクラ(ソメイヨシノ)の開花もだいぶ早いという予報です。花が咲き終わった
花木は、早めに剪定をしましょう。

 お彼岸を中心に植木市が開かれるところも多いようです。早めに出かけて、気
に入った樹木を入手し、植えつけましょう。また、萌芽が始まると、アブラムシ
など害虫類が出ますので、発生が多い場合はスミチオン、ダイシストンなどの殺
虫剤を散布します。

<花鉢物・観葉植物>
 マーガレット(白、桃、黄)、マーガレットコスモス、ユーリオプシスデー
ジーは大鉢が多くなっているようです。初恋草、シザンサス、羽衣ジャスミン、
ボロニアなども目を引き、チューリップやラナンキュラス、アネモネなどの球根
類が春の気分を高めてくれます。
 
 ハイドランジア、クレマチス、フクシアなどの促成ものも出まわり始めてきま
した。いずれも温室で大事に育てられた株ですから、並べられてすぐの鉢を選び、
購入したら、強い風の当らない日溜りにおき、夜は暖房の風の直接当らない室内
に取りこみましょう。

<家庭菜園・ハーブ>
 3月も中旬になると、野菜やハーブ類も種子まきの季節です。ホウレンソウ、
カブ、コマツナは露地で、ネギ、パセリはトンネルでまきます。パセリは本葉1、
2枚で移植しましょう。

 ハーブでは、ミント類、レモンバーム、タイム類、ロケット、チャービルの種
子がまけます。平鉢でまき、風の当らない日溜りで管理します。遅霜の心配があ
るときは室内や軒下に取りこみましょう。

 種子まきは苦手という方は、苗から始めるのがよいですね。野菜苗は、双葉が
黄化せずしっかりついているものを選びましょう。ハーブ苗も種子からの場合は
同様です。なお、野菜苗もハーブ苗も遅霜の恐れがなくなってから定植します。

*協会のホームページ『季節の園芸作業(3月号)』に、イベント情報が載って
 います。ご覧ください。
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index.html

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

---PR-------------------------------------------------------------------

■■■■■■ 通信教育「淡彩花のスケッチ講座」のご案内 ■■■■■■■

       〜淡彩のさわやかなタッチで、好きな花を描く〜

 水彩絵具を使ったさわやかなタッチで、好きな花を思いのままに描くことが
できるようになります。お庭やテラスに咲く身近な花、旅先の野山で出逢った
可憐な花、四季折々の美しい花など、心に残った花々をあなたのセンスで形に
してみませんか。

 スケッチブックだけでなく、はがきやカードにして、親しい方への贈り物に
したり、額に入れて飾ってみましょう。あなたの描いた花が日常生活のさまざ
まなシーンを彩り、楽しさがふくらみます。

☆詳しい講座案内パンフレット無料送呈中☆
→ http://www.happy-semi.com/sketch/index.html

-------------------------------------------------------------------PR---

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

★今号のプレゼント★
 
 前回のプレゼント応募に、予想を上回るたくさんのご応募をいただきました
ので、今号も「テコ付き草抜き」を5名様にプレゼントいたします。

 これは、先端を雑草の生えている土に差し込み、テコの原理で雑草を引き抜
くハンディータイプの草抜きです。小さな力で雑草が簡単に引き抜けます。小
さいながらもあなたのガーデンヘルパーとして大活躍です!
【全長約230mm】

 ご希望の方は、件名に「テコ付き草抜きプレゼント希望」と書いて、ご住所、
電話番号、お名前を記入して、下記までご応募ください。
 締め切りは3月31日です。

発表はプレゼントの発送をもってかえさせていただきます。

【プレゼント応募先】 
present@gardening.or.jp

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

*************************************************************************

【ご意見、ご要望は】
info@gardening.or.jp

【登録解除、アドレスの変更】
http://www.gardening.or.jp/mail/index2.html

【広告のお申込み、各種お問合せ】
info@gardening.or.jp

※このメールは、園芸ファン通信の配信を希望された方にお送りしています。
※園芸ファン通信に掲載された記事を転載希望の方はご連絡ください。
※バックナンバーは下記でご覧になれます。
 http://www.gardening.or.jp/mail/index.html

 日本園芸協会 〒151-8671 東京都渋谷区元代々木町14-3
 http://www.gardening.or.jp 
 
************************************************************************* 
 


2004年2月18日号 最新号 トップページへ

メールマガジントップページ | ページの先頭へ | 園芸協会トップページへ |