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2004年3月16日号 トップページへ 最新号



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    園芸ファン通信      【Vol.45】  2004年4月9日号

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 サクラの開花前線は順調に北上しているようです。関東以南では長持ちして
くれたソメイヨシノもだいぶ盛りを過ぎ、ヤエザクラの花もほころび始めてい
るようです。草花類の種子まきや球根の植えつけはソメイヨシノの花(開花や
落花)が目安になります。

■■■■■■■■■■■■■■■今号の目次■■■■■■■■■■■■■■■

(1)春本番!! 球根類の植え付けの時期です
  ―――ダリア・グラジオラスを植え付けましょう

(2)早めの手当てが庭木を守る
  ―――アブラムシには浸透性殺虫剤

(3)来年も花が楽しめるマーガレットの栽培方法

(4)早めの間引きと土寄せで収穫アップ
   ―――ジャガイモ・野菜類の栽培

(5)季節の手入れポイント
    ―――花壇・ガーデニング、花木・庭木、花鉢物・観葉植物、
          家庭菜園・ハーブ

(6)イベント情報
    ―――日本フラワーデザイン大賞、静岡国際園芸博覧会「浜名湖花博ほか」

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(1)春植え球根の植えつけ
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 夏から秋の寄せ植え花壇やコンテナを長期間飾ってくれる春植え球根類は、
利用価値が高い種類です。低温に強いダリアやグラジオラスなどはそろそろ
植え時期です(熱帯性のカンナやジンジャーなどはもう少し後になります)。

<ダリアの栽培>
●植え時期 
 ソメイヨシノの開花が目安で、遅霜の心配がなくなったら植え時期です。
鉢に仮植えし、暖かい室内の日当たりで催芽し、芽が伸びてきてから定植す
るようにしてもよいでしょう。

●植え場所 
 日当たりがよく、水はけのよい肥沃地。普通の庭土の場合は、バケツ1杯分
くらい堆肥を混ぜておけばよいでしょう。鉢やコンテナ植えの場合は、市販の
培養土でよいのですが、水はけの悪そうな場合は、1/4くらい堆肥と赤玉土
を混ぜておけばよいでしょう。

●植え方
 球根は横にして、深さ3〜5センチに植えます。同時に、芽が出る首のとこ
ろ(クラウンといいます)に支柱を立てておきます。植え付けの間隔は大輪系
統は80〜100センチ、小輪系は50センチくらい。鉢植えの場合は、大輪
系は8号鉢以上、小輪系は7号鉢に1球植えくらいです。

●肥料
 リン酸分が多めに入った配合肥料を1掴みくらい、球根の周りに混ぜ込んで
おけばよいでしょう。追肥は夏に速効性の化成肥料を株元から少し離して
(10センチくらい)浅く埋め込みます。

●脇芽かきと摘芯 
 芽が伸びてきたら、一番強い芽を残して、ほかの芽は元から摘み取ります。
大輪・巨大輪系は主幹だけを伸ばして脇芽が出たら摘み取るようにし、中小輪
系は主幹が10センチくらいに伸びたら摘芯し、次に伸びてきた枝も適度に摘
芯して枝数を増やして花の数を増やすようにします。

<グラジオラスの栽培>
●植え時期 
 遅霜の恐れがなくなったら植えつけられます。植えつけて大体3か月で花が
咲きますので、時期をずらして植えつけると、同じ品種を使っても長期間花を
楽しむことができます。ただ、遅くても5月下旬には植え終わるようにします。

●植え場所
 ダリアと同じような場所でよいでしょう。水はけの悪い場合は、高畝にして
植えるようにします。

●植え方
 列植する場合は列の間隔を30センチ、株間を10〜15センチとればよい
でしょう。植える深さは球根の高さの2倍程度です。

●肥料 
 化成肥料(チッソ、燐酸、カリが等量配合くらい)を1平方メートルあたり
100グラムくらい元肥として土に混ぜ込み、追肥は本葉が3、4枚になった
ら、やはり化成肥料を1株あたり20グラムくらい株元から少し離して(6、
7センチ)埋め込みます。

●土寄せと支柱立て
 強い風が当たると花茎が折れたり曲がったりしますので、花茎が見え始めた
ら株元に土寄せし、支柱を立ててやります。

<そのほかの球根の栽培ポイント>
◆アマリリス  
 暖地以外は鉢植えが無難。鉢の大きさは6〜8号くらい(大球の場合)。
用土は市販の培養土に赤玉土を2割くらい混ぜて排水をよくしたもの。肥料
は芽が伸びてきたら、マグアンプKなどの緩効性粒状肥料を一つまみ(月1
回、夏を除く)。

◆カラー(カイウ)
 普通の庭植え用のキバナカイウやモモイロカイウは4月に植えられるが、湿
り気を好むオランダカイウや四季咲きカイウの植え付けは5月になってから。
株間は15センチくらい、植える深さは5〜10センチ。

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(2)庭木類に薬剤散布 
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 芽吹いてきた新緑は軟らかく、油断するとアブラムシにたかられてしまいま
す。特にウメ、サクラ、バラ、モミジ・カエデ類、ツバキ・サザンカ、シャク
ナゲなどは気をつけましょう。
 アブラムシ類は農薬には弱いので、大体の殺虫剤で退治できますが、1度散
布して退治しても、すぐに風に乗って新しい虫がやってきます。やはり、長期
間薬効が持続する(1度散布すれば3週間くらいもつ)浸透移行性の殺虫剤(
オルトランやモスピランなど)の散布が効率的です。
 なお、ウメやモミジ・カエデ類は薬に弱く、薬害を起こしやすいですから、
葉が固まるまで待ってから散布するようにしましょう。小さな木の場合は、手
でつぶすのが安全です。
 バラは病害虫の多い植物です。芽出しから週に1回、殺虫剤(スミチオンな
ど)と殺菌剤(ダコニールなど)を混合散布しましょう。

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(3)マーガレットの栽培 
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 早春の代表的な花の一つです。白色一重の花が親しまれていますが、八重咲
きや、桃色花、黄色花などバラエティーが増えて、いよいよ人気が高まってき
ています。

<栽培のポイント>
●まず鉢替えを 
 売店の花つき鉢は株に比べて小さな鉢に仕立てられていますので、入手した
ら一回り大きな鉢に移しましょう。鉢から抜いて、根が硬く詰まっているもの
は、外側を軽くほぐしてから植えつけます。鉢から抜いて、軽くゆすって土が
落ちるものはそのまま植えてよいでしょう。植え替えは鉢土が乾いているとき
におこないます。

●肥料 
 成長期(真夏を除く3〜11月)には、液肥かマグアンプKなどの緩効性粒
状肥料を月1回あたえます。

●枝詰め 
 秋に細い枝や元気のない枝を切り落とし、残した枝も半分ほど切り詰めます。
春に植え替えなかった株は、古土と根を半分ほど落として新しい土(市販の培
養土に赤玉土を1/3ほど混ぜる)で植え替えます。

●夏は涼しく、冬暖かく  
 大西洋のカナリー諸島原産で、夏の暑さと冬の寒さに強くありません。夏は
風通りのよい涼しいところで管理し(日陰はなるべく避ける)、冬は霜の当た
らない軒下などで越させます。

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(4)ジャガイモ・野菜類の間引き  
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 3月に植えつけたジャガイモの芽出しは寒さに負けずに芽を伸ばしているは
ずです。芽が10cm以上に伸びてきたら、元気な芽を1、2本残してあとは
元から間引きます。併せて5cmほど土寄せし、化成肥料(チッ素とカリが多
めのもの)を1株当り、30gくらい追肥します。

 また、早めにまいたカブやネギ、ホウレンソウも発芽が始まっているはずで
す。発芽の具合を見ながら間引きましょう。株間は、最初は本葉が触れ合わな
い程度(本葉2、3枚分あける)、育ってきたら5〜6cmとるようにするの
が無難です。発芽が揃ってきたら追肥(液肥)して、発育を促します。
 
 また、アブラムシやアオムシなどの発生に気をつけましょう。アブラムシは
早めに見つけて手でつぶすか、生の牛乳をスプレーします。アオムシの場合は
手でつぶすのが一番です。

※越冬した鉢物の管理 
 室内の窓辺などで越冬させてきた熱帯性の植物達は、そろそろ外の空気が欲
しくなる時期ですが、もうちょっと我慢してもらいましょう。暖かい日が続い
ても、急に温度が落ちる夜がくるものです。低温に弱いクロトンやサンゴアブ
ラギリなどは傷んでしまうことがありますから、最低温度が12、3℃を割る
ことがなくなるまで、待ってからが安全です。

 しかし、日が当ると室内は高温になりますから、換気には気をつけ、暖かく
風が弱い日は、昼間だけ外に出して日光浴をさせるとよいでしょう。ただし、
冬の間、あまり光を当てていなかった種類を急に日に当てるのは、禁物。葉焼
けを起こしてしまいます。こうした場合は、薄日の光から慣らしてゆきます。

 ハイビスカスやブーゲンビレアなど、葉を落したり、半落葉で越冬した種類
も芽が動きだしてくる頃です。様子を見ながら徐々に水やりをふやしてゆきま
しょう。鉢が小さくなっているものは、気候が安定するのをまって(4月下旬
以降)、植え替えをしてやります。

 そろそろ霜の心配もなくなる頃です。プリムラ類やマーガレット、ゼラニウ
ム、クジャクサボテンは日光に慣らしながら、外に出しましょう。花芽が上が
ってきたクンシランは軒下など強い日射は避けられるところに置きます。

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(5)季節の手入れポイント  
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<花壇・ガーデニング>
 暖冬の年は花壇に植えたパンジーやビオラ、キンギョウソウなどの草花の成
長が早く、茂りすぎによる蒸れや肥料切れがおきやすくなります。状態に応じ
て枝抜きをし、追肥や花がら摘みをしましょう。春植え球根の植え付け、春ま
き草花の種子まきをしましょう。

<花木・庭木>
 サクラに続いて各種の花が咲き出し、新緑も鮮やかになります。咲き終わっ
た花木から、剪定やお礼肥えなどの手入れをしましょう。また、アブラムシな
どが活動を始めますので、薬剤散布も必要になります。庭木類の植えつけは早
めに、早春に新しく植えた木には、晴れた日が続く場合は水やりをします。

<花鉢物・観葉植物>
 新しく購入した花鉢物は、雨に当てないようにします。特に過湿に弱いオー
ストラリアや南アフリカ原産の種類は、雨が続きそうなときは、軒下に取り入
れましょう。

*オーストラリア原産の鉢物の管理方法は協会のホームページ『季節の園芸作
 業』4月号に載っています。ご覧ください。
⇒ http://www.gardening.or.jp/colum/index.html

 また、シクラメンやプリムラなど、長く咲きつづけてくれた鉢花も終わりに
近づいてきたようです。様子を見ながら、追肥や花がら摘み、枯れた葉の抜き
取りをしましょう。

<家庭菜園・ハーブ>
 先月に引き続き、野菜やハーブ類の種子まきや苗の植付けの時期です。遅霜
に注意しながら行ないましょう。また、冬越しさせた野菜類は、日が長くなる
ととう立ちして、食べられなくなります。なるべく早めに収穫しましょう。

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(6)イベント情報 
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●日本フラワーデザイン大賞2004(大阪)
 4月7日〜12日 梅田・阪急百貨店 
  連絡先 Tel 03-5420-8741

●しずおか国際園芸博覧会「浜名湖花博」(静岡) 
 4月8日〜10月11日 浜松市・浜名湖ガーデンパーク 
  連絡先 Tel 053-450-5850

●宝塚植木まつり(兵庫)
 4月8日〜11日 宝塚市・あいあいパーク 
  連絡先 Tel 0797-77-2036

●花と緑の園芸博(札幌) 
  4月8日〜14日 中央区・さっぽろ東急百貨店
 連絡先 Tel 011-212-2211

●第6回国際バラとガーデニングショウ(埼玉) 
 5月14日〜19日 所沢市・西武ドーム 
  連絡先 Tel 03-5551-9542 

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