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園芸ファン通信 【Vol.29】 2003年4月25日号
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先日は東京も26度まで気温が上がり、春を通り越し、夏のような暑さでし
た。みなさまの地方もどんどん温かくなっていることでしょう。
今回は、温かくなり発芽を始めた野菜の間引きの仕方や、活動を始めた害虫
の駆除方法などをご紹介します。
■■■■■■■■■■■■■■■今号の目次■■■■■■■■■■■■■■■
(1)間引きで丈夫な株に育てる―――家庭菜園のポイント
(2)そろそろ注意信号!―――庭木の害虫は発生初期に退治します
(3)人気のハーブを易しくふやす
―――ミント類、タイム、セージの挿し芽と挿し木
(4)熱帯花木、観葉植物の植え替えをしましょう
(5)大きな花を咲かせるダリアの脇芽摘み
(6)季節の手入れポイント
―――花壇・ガーデニング、庭木・花木、花鉢物、家庭菜園・ハーブ
(7)イベント情報
―――日本フラワーデザイン大賞、ながの花フェスタ、ホテル・オークラ
の花祭り、国際バラとガーデニングショウ、
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(1)ジャガイモ・野菜類の間引き
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3月に植えつけたジャガイモの芽出しの具合はいかがですか。
芽が10cm以上に伸びてきたら、元気な芽を1、2本残して、あとは元か
ら間引きます。併せて5cmほど土寄せし、化成肥料(チッ素とカリが多めの
もの)を1株当り、30gくらい追肥します。
また、早めにまいたカブやネギ、ホウレンソウも発芽が始まっているはずで
す。発芽の具合を見ながら間引きましょう。
株間は、最初は本葉が触れ合わない程度(本葉2、3枚分あける)、育って
きたら5〜6cmとるようにするのが無難です。発芽が揃ってきたら追肥(液
肥)して、発育を促します。
また、アブラムシやアオムシなどの発生に気をつけましょう。アブラムシは
早めに見つけて手でつぶすか、生の牛乳をスプレーします。アオムシの場合は
指や箸でつまんで処理するようにしましょう。
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(2)庭木類に薬剤散布
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ウメやカリンなどのオビカレハ(ウメケムシ)、サクラなどに多いアメリカ
シロヒトリなど、毛虫類が出始める時期です。早めに見つけて、まだ群をなし
ているうちにスミチオン乳剤やディプテレックス乳剤などを散布して、退治す
るようにしましょう。
5月になると、ツバキ・サザンカ、チャに毒蛾(チャドクガ)が発生しま
す。発生の初期に見つけて薬剤を散布するのがポイントです。抜け殻(毒の毛
が残っている)、卵の跡なども見つけて始末しましょう。残しておくと、風に
飛んだりして肌についたりしてトラブルの元になります。
アブラムシ、カイガラムシにはエカチンやデナポンの散布をします。
バラにはやはり、週1回、殺菌剤(サプロール、ダコニール、ミラネシンな
ど)を病気の予防に散布します。アブラムシやチューレンジバチにはエカチン
やオルトランなどの殺虫剤を散布しましょう。
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(3)ハーブ類の挿し芽をしましょう
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ミント類、レモンバーム、タイム類、セージ類、センティッドゼラニウム、
ローズマリー、ラベンダーなどは、今の時期から挿し芽・挿し木ができます。
<挿し芽・挿し木の仕方>
(1)伸びた茎を5〜7センチ取る
(2)切口を鋭利なカミソリなどで切り直し、下葉も切り取る
(3)コップで2時間くらい水揚げする
(4)平鉢に清潔な川砂か鹿沼土をいれ、箸などで穴をあけてから、その穴に
茎を1/3ほど挿す
(5)直射日光と風の当らない半日陰の所に置く
(6)草ものなら2、3週間、木本の種類でも1〜1.5か月で発根してくる
(7)新しく芽が動き出してきたら、ごく薄めの液肥を与える
(8)葉が重なって切るようになったら、根を切らないように植え替える 前
号で紹介しているように花壇用の草花類も早めの挿し芽で苗を作ると効率的で
す。
ペチュニア、マリーゴールドやインパチエンスなどの草花類やミヤコワス
レ、モス・フロックスなどの宿根草、マーガレットなども同様に挿し芽ができ
ますから試してみましょう。
*協会のホームページ『季節の園芸作業(4月号)』に、春挿しの方法が載っ
ています。ご覧ください。
-> http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#haru
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(4)鉢物類の植え替え
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室内で越冬させてきた熱帯花木類や観葉植物類の低温に強い種類から、外に
出せるようになりました。
ただ、暖かい日が続いても、急に温度が落ちる夜がくるものです。低温に弱
いクロトンやサンゴアブラギリなどは傷んでしまうことがありますから、最低
温度が12、3度を割ることがなくなるまで待ってからが安全です。
しかし、日が当ると室内は高温になりますから、換気には気をつけ、暖かく
風が弱い日は、昼間だけ外に出して日光浴をさせるとよいでしょう。
ただし、冬の間、あまり光を当てていなかった種類を急に日に当てるのは、
禁物。葉焼けを起こしてしまいます。こうした場合は、薄日の光から慣らして
ゆきます。
ハイビスカスなどで2年たっている鉢や、ゴムノキ、ベンジャミン、カポッ
クなどで根が鉢の上に出てきている株や4、5年、植え替えしていない鉢は植
え替えが必要です。
ポトスやモンステラ、ディフェンバキアなどの観葉植物も、3年に1回くら
いで植え替えをしてあげましょう。
ヘゴ材(柱)にからませているものは、そのまま、鉢から抜いて、土を替え
た後、また鉢に植えこみます。枝が伸びすぎてしまったものは、伸びた枝を柱
の下のほうに誘導して、針金か紐で固定するようにすればよいでしょう。
<植え替えの手順>
(1)鉢から株を抜く。根が鉢にこびりついて抜けない場合は、鉢を割らなけ
ればいけない場合もある。
(2)根をほぐし、黒く変色している部分を切り取り、長すぎる根は切り詰
め、新しい鉢に入るようにする。
(3)一回り大きな鉢に植え直す。用土は、赤玉土6+腐葉土4くらいの混用
土。
(4)根を多少切り落すことになりますので、枝も、1/5〜1/3ほど、切り落
してバランスをとる。ハイビスカスの場合も、枝を1/3ほど切り落して植えな
おすとよい。
背が高くなりすぎたゴムノキやドラセナなどは、5月に入ったら取木をかけ
て更新すればよく、またゴムノキ、ドラセナ、ポトス、モンステラの挿し木は
5月中旬くらいからが適期です。
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(5)ダリアの芽出し後の手入れ
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ダリアの植え付けは済まされましたか。今号では、芽が出てきた後の管理を
説明します。
・芽摘み
2週間くらいで発芽します。芽が伸びてきたら、中輪咲き以上の品種では、
中心の芽の上部3節の脇芽を摘むとよい花が咲きます。1番花が終わったら、
残した芽のところ(3節)まで切り戻します。小中輪咲きの品種では、逆に頂
芽を摘むと枝が茂り、花数が多くなります。
・夏の切り戻しと追肥
ダリアは高温に弱いので、梅雨明けころに地際3節くらいで切り戻し、休養
させます。8月の中旬に液肥か化成肥料を追肥し秋の開花に備えます。
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(6)季節の手入れポイント
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<花壇・ガーデニング>
春が暖かい年は、花壇草花の伸びが速いですね。
早めに枝抜きや切り戻しをした花壇はよいのですが、手入れが遅れた花壇
は、株が伸びすぎたり、混みすぎて、収拾がつかなくなってしまいます。この
場合は、春の花を早めにあきらめて、ペチュニアやマリーゴールドなどの夏花
壇に衣替えしましょう。
チューリップなどの球根類を主とした花壇は、このまま育てていっても(掘
り上げは6月初め頃)、来年もよい花をつけてくれるのは、日本海側中北部や
北海道などの地域だけです。可愛そうなのですが、思いきって処分してしまい
ましょう。
<花木・庭木>
遅咲きのサトザクラや早咲のツツジ類やボタン、フジなどは盛りです。そろ
そろ春の花のラッシュも一休みの感じですね。咲き終わった木は、花がら摘み
や花後の切り戻し・間引き、お礼肥えなどの手入れをしましょう。
また、アブラムシ、カイガラムシ、スリップス、各種ケムシ類の発生期で
す。早めに見つけて早期駆除を心掛けましょう。
<花鉢物>
冬の間、室内で保護していた熱帯性の花鉢物や観葉植物の仲間も、温度的に
は外に出せるようになってきました。ただし、急に温度が下がるときがあるの
で、注意が必要です。
ジャガランダ、クジャクサボテン類、ランタナなど低温に強い種類から外に
出すようにしましょう。また、本来は直射日光に強い種類でも、急に日に当て
ると、日焼けを起こすことがあります。まずは薄曇の日などに外に出し、直射
に慣らしてから本格的に当てるようにしましょう。
なお、ポトスやディフェンバキア、アローカシアなど直射日光に弱い種類
は、木陰や庇(ひさし)などで日がさえぎられるところに置きます。
<家庭菜園・ハーブ>
種子をまけなかった方でも、購入苗からならば、手軽に家庭菜園が始められ
ます。特にトマトやナス、キュウリなどの果菜類は、そう何本も育てられませ
んから、苗購入が費用的にも有利でしょう。
なお、高温性のオクラやモロヘイヤ、ツルムラサキ、バジルなどはこれから
が種子のまき時になります。
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(7)イベント情報
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●日本フラワーデザイン大賞2003(東京) 4月24日〜29日
池袋・東武百貨店池袋本店 連絡先 Tel 03-5420-8741
●善光寺花回廊〜ながの花フェスタ(長野) 4月25日〜5月5日
長野市・中央通りほか 連絡先 Tel 026-227-3555
●花 MATSURI in Okura 10カ国大使婦人のガーデニング(東京)
5月1日〜5日
港区・ホテルオークラ平安の間 連絡先 03-3224-6731
●第4回国際バラとガーデニングショウ(埼玉) 5月16日〜21日
所沢市・西武ドーム 連絡先 Tel 03-5551-9542
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(8)お知らせ
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最後までお読みいただいてありがとうございます。では、次号もお楽しみに。
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