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2002年11月11日号 トップページへ 2002年12月24日

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    園芸ファン通信          【Vol.22】  2002年12月9日号

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★12月上旬〜12月下旬の行事  
 大雪(12月7日) 冬至(12月22日)
                  
 今年は近年になく寒くなるのが早く、山地のスキー場では営業を始めたとこ
ろも出ているようです。

 平地でも紅葉は終わりに近づいています。気象庁の長期予報では、この冬の
気温は北日本を除いては平年並みないし暖冬ということですが、なんとなく寒
いですね。冬囲いや霜の対策などはしっかりとしておきましょう。

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■季節の手入れポイント■
 
<花壇・ガーデニング>
 冬花壇の草花の生育はいかがですか。パンジーやビオラ、デージー、ハボタ
ンは耐寒性が強いので、根付いてしまえば多少霜が降りても大丈夫ですが、
スイ―トアリッサムやクリサンセマム・ムルチコーレはやや寒さに弱いので、
今年は霜よけや風除けを作るか、軒下に移すのが無難です。球根では、ユリや
スイセンが植えられます。

<花木・庭木>
 マツ類の“もみ上げ(古葉とり)”は今が適期です。早めに済ませて、正月
をきれいな庭で迎えましょう。また、チャボヒバ、イトヒバ、スイリュウヒバ
などのヒバ類も庭の格を高めてくれる樹木です。一緒に手入れをすれば、庭が
より見事になります。

<花鉢物>
 庭を早めに冬支度しなければならなかっただけに、室内は花鉢物で飾りたい
ですね。定番のシクラメンにプリムラ類、花期の長いシンビジウムやデンドロ
ビウムなどの洋ラン類、クリスマスに欠かせないポインセチアやクリスマスカ
クタス(シャコバサボテン)、クリスマスベゴニアなどが豊富に出回っていま
す。値段も、鉢数も多くなるにつけ手ごろになってきました。そろそろ入手の
好期です。

<家庭菜園・ハーブ>
 菜園やハーブガーデンもそろそろ冬支度ですね。
 夏秋まきのネギやニンジン、タカナ、カラシナなどの収穫時期です。あまっ
た野菜類は土寄せをすれば、しばらく保てます。また、ホウレンソウやコマツ
ナなどには霜よけをつくってやりましょう。

 地上部が枯れてきたハーブ類は株元で切り取り、根元を腐葉土や堆肥でマル
チングしておきます。まだ取り入れていない非耐寒性のハーブがあれば、早め
に室内やフレームなどに取り入れます。

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■マツのもみ上げと庭木の手入れ■  

 マツ類のもみ上げは9月から3月まで行えますが、正月をすっきりとした姿
で迎えるためには、今の時期までに行いたいものです。ヒバ類も、やはり今の
時期が手入れの好期です。

<マツのもみ上げの方法>
1.込みすぎた部分の枝や枯れ枝をはさみで切り落として樹形を整える

2.枝先の古い葉(去年でた葉)を手でむしりとってすっきりさせる
  ・クロマツは下に垂れている古葉を全て取る(横向き以上の葉を残す)
  ・アカマツは垂れ葉を少し残してしなやかな感じ
  ・ゴヨウマツは古葉も多少残して葉群をこんもりさせる

このもみ上げは、手袋をして行うと手にヤニがつかないですみます。はさみで
葉先を切るのは禁物です。
 
 マツのもみ上げをビデオでご覧になれます。
詳しくはこちら⇒http://www.gardening.or.jp/colum_video/index.html

<ヒバ類の手入れの方法>
1.葉のかたまりごと掌ではさんで軽くもみ、古葉をおとす

2.長く伸びた枝、垂れすぎた枝や立ち枝をはさみで切り取る

3.葉先を丸い感じやイチョウ形に整える

 面倒だからといって、葉先をばっさりとはさみで刈りこむ方法は禁物です。
葉先が赤茶けて見苦しくなります。

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■ユリ・スイセンの植えつけ■ 

 そろそろ花壇や鉢植えなど外で行なう作業が少なくなります。まだ植えてな
いのなら、ユリとスイセンを早めに植えましょう。

<良球の条件>
●鱗片がよくしまり、持ったときに重たく感じられるもの

●球根の下からでている根が多くて、根の元から先まで白く生き生きとしてい
 るもの(ユリの場合)

●球根や根にカビが生えていたり、鱗片が干からびていたり、褐変していない
 もの

<ユリの鉢植えの方法>
●鉢 
 大きくなるオリエンタルハイブリッド(カサブランカやルレーブなど、
ヤマユリやカノコユリの系統)は10号鉢(30センチ鉢)に3球植え程度。
球根が小さい場合は5球くらい植えてもよい。最近新品種が多くなっているア
ジアチックハイブリッド(スカシユリやオニユリの系統)は、8号鉢(24セ
ンチ鉢)に5球程度。

●用土 
 赤玉土(中)7に腐葉土3くらいの混用土。市販の培養土を使う場合は、
水はけのために川砂2つかみくらい混ぜる。

●植え方 
1.鉢底に鉢の高さの1/5程ごろ土を入れる

2.ごろ土の上に2センチほど土をかぶせる。この土にはオルトラン粒剤とマ
グアンプkなどの緩効性肥料をそれぞれ小さじ1杯ほどまぜておく。

3.そこに球根をバランスよく配置し、支柱や支柱リンクを立て、土を入れる。
土の量は鉢の上部2センチを空ける程度。ユリの植えつけは、上根(発芽後に
茎から伸びる根)が伸ばせるように、このように深植えにするのがポイント。

 なお、スイセンは普通の植え方でかまいません。
 
<ユリの庭植えの方法>
●植え場所 
 カサブランカなどオリエンタルハイブリッドの園芸品種やヤマユリは、茎の
下部に日が当らない、やや木陰気味のところ。アジアチックハイブリッドはよ
く日の当る花壇がよい。

●植え方 
 植え方の基本は鉢植えと同じ。植える深さは、球根の高さの3〜4倍。

 なお、スイセンは明るい落葉樹の下などに、4、5球まとめて植えるとよい
でしょう。3、4年植えっぱなしでもかまいません。

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■冬を飾る鉢物の上手な選び方■ 

 良質の株を入手することが、鉢物を長持ちさせる秘訣。鉢物の種類別に、
選び方のポイントを覚えましょう

●シクラメン 
 葉張りがしっかりし、葉を手のひらで押さえて、力強い感じのするもの、
次ぎの蕾が葉の下までまんべんなくついているものが良品。

●シャコバサボテン 
 葉色が濃くて茎ががっちりとして、花や蕾が枝先に片寄りなくついているも
の。環境の変化で蕾が落ちやすいので、蕾はある程度大きく(3センチくらい
以上)なっているものがよい。

●ポインセチア 
 根元がぐらつかず、下葉がしっかりついて、黄色などに変色していないもの。
色づいた葉(苞葉)に傷などの痛みがなく、つやがあって元気のよいもの。

●シンビジウム 
 葉が元気よく真直ぐに伸び、花茎が太くて曲がっていないもの。花は下から
4、5輪以上咲いているものがよい(花持ちがよいので、開花しているもので
も問題ない)。

●クリスマスベゴニア 
 株ががっちりとしまり、各茎に満遍なく花や蕾がついているもの。蕾が落下
しやすいので、その防止用にトマトトーン散布済みのマークのついたものがよ
い。
 なお、これは鉢物全般にいえることですが、お店に長く置いてあったもの、
店外の吹きっさらしの場所に置いてあったものなどは、傷んでいることがあり
ますので注意しましょう。なるべく、入荷したてのものを選ぶのがベストです。
 
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■落葉果樹・庭木の植えつけ■
 
 落葉の果樹や花木・庭木の植えつけは、葉が落ち休眠に入った今の時期が好
期です(12月いっぱいまで)。ただ、今年は寒くなるのが早かったので、関
東以北では、春になってからがよいでしょう。

<植えられる種類>
 ウメモドキ、オオデマリ、ガマズミ類、モクレン・コブシ類、カエデ、ボケ、
カイドウ、サクラ類、果樹ではウメ、モモ、リンゴ、ナシ、クリ、カキ、
ブドウなどが植え時です。

<よい庭木の条件>
●木の形のよいもの

●枝が四方に伸びているもの

●幹肌が生き生きしているもの

●根鉢がある程度大きく、細根が多数ついているもの

●太い根を切った痕がないもの

<植木の植え方>
1.根鉢よりも大きめの植え穴を掘る(深さは根鉢の高さよりも深く)

2.底に堆肥を入れ(苗木の場合は化成肥料も少量を入れる)少し土を戻す

3.根元が地面の高さよりも多少高くなる程度で植木をすえる

4.土を8分目くらい入れて、水をたっぷりと注ぐ

5.根鉢を棒で突き、土を根の周りに行き渡らせる

6.土を元の高さまで戻す

7.植え穴の周囲に丸く土手状に土を盛って(水鉢)、その中にもう一度水を
  十分に注ぐ

 この方法は土極めといい、マツ類やナンテンなどは水を使わない植え方をし
ます(土極め)
 なお、1本立ての果樹苗は、幹を切り詰めて植えつけます。

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■イベント報告■
 
●全日本菊花連盟全国大会(静岡県天城湯ヶ島町 11月10〜11日)

 会場は目新しい新天城ドーム。広い会場いっぱいに見事なキクが勢ぞろい。
関係者の苦労がしのばれました。最高賞(高松宮妃杯ブルーリボン賞)は千葉
県の相川さんの国華越山(厚物の白花)。さすがに大輪で見事な作品でした。
来年の大会は愛知県の津島市で開かれるそうです。

●ジャパンガーデニングフェアfor2003(パシフィコ横浜11月14〜16日)

 来年のガーデニングシーズンに向けての各社期待の資材や植物材料の展示会
です。気になったのは、動物忌避ハーブ
「コリウス・カニナハイブリッド(Coleus Canina Hyb)」。
犬や猫にお悩みの方に朗報?!ですね。

 そのほかでは、こけ玉やミニ寄せ植えなど和風テイストの植物インテリア
関係が目につきました。ガーデニングシーンにも、日本回帰のきざしがあるの
でしょうか。

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【プレゼント応募先】 present22@gardening.or.jp

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 最後までお読みいただいてありがとうございます。では、次号もお楽しみに。
 
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