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    園芸ファン通信      【Vol.38】  2003年11月7日号

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 この秋は高温気味に推移していたのですが、さすがに11月上旬になっても
北海道で20℃を越えた日があるというのには驚ろきますね。またここしばら
くは、暖かな日が続きそうな感じです。
 とはいえ、紅葉前線も大分南下し、菊花展も盛りです。秋の園芸シーンもと
うとう終盤になりました。

■■■■■■■■■■■■■■■今号の目次■■■■■■■■■■■■■■■

(1)冬の定番! ハボタンとバンジーの花壇を作る

(2)初霜の前に取り込もう
  ―――観葉植物と花鉢物

(3)園芸上級編
  ―――樹木・草花種子の採取の方法

(4)まだ間に合う種子まきと球根の植え付け

(5)来年は菊花展に出品しよう
  ―――大菊作りのアウトライン

(6)今月の手入れポイント
  ―――花壇・ガーデニング、花木・庭木、花鉢物・観葉植物、家庭菜園・
       ハーブ

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(1)秋花壇の始末と冬春花壇作り
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 秋花壇の整理は済ませられましたか。そろそろ、パンジーやハボタンなどの
冬・春花壇に変えなければいけない時期になりました。冬春花壇の草花は、植
えてから根付くまでに2週間ほどかかりますから、本格的な寒さのくるまえに
植え付けるのがベストです。

*協会のホームページ『季節の庭園作業11月号(非耐寒性鉢物の取り入れ)』
に載っている「初霜の平均日」を参考に、予定を組みましょう。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#shimo
 
 <パンジー・ハボタン花壇の作り方>
 古くから冬花壇の定番として親しまれてきたハボタンは、日本で園芸化され
たキャベツの仲間(原産はヨーロッパ)。最近は、寄せ植えにも使える下葉を
落として細長く仕立てたスタンダード風のものや、葉張り10〜15センチほど
の小株ものがでてきて、使い勝手がよくなりました。

 配植はスタンダード風のものを中心にして回りをパンジーで囲むか、逆にパ
ンジーを中心に回りを小株もので囲むかになります。ハボタンは白〜緑〜薄赤
〜薄紫とパステルカラー調ですから、パンジーも同じパステルカラーの種類を
選ぶとよいでしょう。

*なお、協会のホームページ『季節の庭園作業11月号』にパンジー花壇の作
り方が載っています。ご覧ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#pansy
 
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(2)花鉢物類の取りこみ
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 そろそろ初霜に気をつける時期になりました。まだ外に出している観葉植物
や洋ラン類、クンシラン、ノボタンなど非耐寒性の鉢物類は、軒下に取り込み
ましょう。庭植えにしていたハイビスカスやエンジェルストランペット、ハー
ブのセンティッドゼラニウムやヘリオトロープ、レモングラスなどは、根や枝
を整理して鉢上げします。あらかじめ、根切りをしてあった株はよいのですが、
してなかった株は、枝を多めに切り落とします。

 またうっかり、鉢を土の上に直接置いてしまったものは、根が土の中に伸び
ているものがあります。こうしたものは、本来は根と枝を切り詰めて植え直し
たほうがよいのですが、コーヒーノキのように常緑性のものはそうもゆきませ
ん。とりあえず、はさみで根を切り、枝もその分切り落としてから取り込みま
す(来春、植え替えます)。

 なお、室内に取り入れる前に薬剤散布しておきましょう。カイガラムシ類や
アブラムシ、ハダニなどを見逃すと、室内で大発生しがちです。とり入れる前
に、殺虫剤(スミチオン、オルトラン)、殺ダニ剤(ケルセンなど)を散布し
て駆除するのがよいのです。また、鉢の底のナメクジにも気をつけましょう。

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(3)草花類や樹木種子の採取の方法 
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 植物を多く育てていると、特に意識しなくても種子が取れることがあります。
草花類は、親と同じ花が咲くことがほとんどないのですが、その分、どんな花
が咲くか分からないので、楽しみがあります(思わぬみつっけものが生まれる
ことも?! でもできれば交配しましょう)。

 これは果樹類も同じです。ムラサキシキブやウメモドキなどの実物類ならば、
大体は親と同じものができますので、楽しみですね。園芸・ガーデニング上級
編、種子の採取をしましょう。

 <種子の採取の仕方>
●ドングリ類やツバキなど大きな種のものは、採取したら乾かさず、すぐにま
く(とりまき)のがよいものです。冬のあいだ土を乾かさないようにすれば、
多くは翌春から秋にかけて発芽するでしょう。

●モチノキやムラサキシキブなど果実になる場合は、果肉をよく取り除き、水
洗いしてから半日ほど乾かして、とりまきするか、湿らした砂と混ぜ、1種類
ずつポリエチレン袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存して春にまきます。

●スギやツツジ類などの細かい種子やマツ類、マメ類などは、莢(が裂ける前
に)や松カサごと採取し、日陰でよく乾かしてからごみを取り除き、とりまき
するか、1種類ずつ紙袋にいれてからポリエチレン袋にいれ、冷蔵庫の野菜室
で保存して早春にまきます。

●草花類の種子は、莢ごと採取し、乾かしてからごみを取り除き、1種類ずつ
紙袋にいれてからポリエチレン袋にいれ、冷蔵庫の野菜室で保存して春にまき
ます(種類によってまき時が違うので注意)。

 なお、樹木類の種子は、全部が発芽するまで2、3年かかることがあります
ので、気長に待ちましょう。

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(4)種子まきと球根の植えつけ
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 そろそろ今年最後の種子まきのときです。シャーレーポピー、スイートピー、
ソラマメ、エンドウ、ホウレンソウ、コマツナは11月中旬頃までにまきましょ
う。マメ科のスイートピー、ソラマメ、エンドウは移植を嫌いますので、直ま
き(畑や花壇に直接まく)かポットにまいて、本葉が2、3枚になったら定植
します。ホウレンソウ、コマツナは直まきし、霜が降りる頃にはビニールでト
ンネルを作ってやります。

 また、チューリップやクロッカスなどの秋植え球根を植えていない方は、今
が最後のチャンス。値段もシーズン初めの半分くらいと安くなっていますので、
皮に傷や病斑がなく、重くずっしりと感じられるものを選んで、すぐに植えつ
けましょう。これからチューリップを植える場合は、やや浅植えにするのがポ
イントです。

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(5)“日本の国花・キク”を始めましょう!! 
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 大菊の豪華さ、ボリュームには圧倒されますね。今年は、気候が不順で咲き
具合が心配されましたが、菊花展ではさすがに立派な花が展示されています。

 さて、ご自分でキクを咲かせてみたいという方のために、手入れのアウトラ
インを説明しましょう。これであなたも、来年は菊花展入賞!?

 <花の咲いている鉢を入手した場合>
11月 花茎の切り取りと冬至芽の根分け
2月  施肥
3月 冬至芽の鉢上げ
4月 摘芯
5月 挿し芽と小鉢上げ、摘芯
6月 中鉢上げと3枝の誘引
7月 本鉢上げ(定植)
8月 腋芽かきと枝の誘引
9月 増し土と摘蕾
10月 輪台の取り付け
11月 開花(菊花展への出品)

なお、品種や生育の具合によって作業の時期がずれることがあります。

 <秋苗(秋挿し苗)の場合>
 菊花展の即売苗やこの時期に通信販売で送られてきた苗は、9月に挿し芽し
て育てた秋苗(秋挿し苗)です。親鉢を入手した場合と若干、手入れの仕方が
違います(5月以降は同じ)。

11月 植え付け(入手したらすぐに)。
12月 茎の切り取りと土まし
2月 施肥
3月 冬至芽の根分け
4月 摘芯(以後、同上)

*『季節の庭園作業11月号』に秋苗の植え方と菊花展情報が載っています。
ご覧ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#naekiku

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(6)今月の手入れポイント 
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 <花壇・ガーデニング>
 霜が降りて、ダメージを受ける前に秋花壇を片付け、パンジーやハボタンな
どの冬花壇を作る時期です。冬花壇の草花は、植えてから根付くまでに2週間
ほどかかりますから、霜が降りる前に植え付けるのがベストです。

 最近、チューリップなどを植えたら、すぐに鳥(おそらくヒヨドリ)にほじ
りだされて、球根を持ってゆかれたという被害がでているようです。球根類を
植え就けたら、しばらくの間は花壇の上に剪定で残った木の枝などを被せて鳥
避けをしておくのが安全なようです。

 <花木・庭木>
 そろそろ、ほとんどの樹木で生長が終わる時期で、落葉樹類や針葉樹では、
植え付けの好季になります。ウメやナシ、リンゴなど落葉果樹類の植え付けは
今月半ばから、3月の初めくらいまでです(厳冬期を除く、寒冷地では春にな
る前くらいがよい)。

*『季節の庭園作業11月号』に落葉果樹の植え付けの仕方が載っています。
ご覧ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#kajyu

 落葉樹では葉が落ちてきたら、冬の手入れができるようになります。きちん
と手を入れて、きれいな庭で正月を迎えましょう。マツ類のもみ上げやヒバ類
の手入れは次号で紹介します。

 <花鉢物・観葉植物>
 モミジの紅葉やイチョウの黄葉は、気温が7〜10℃を割ると始まるといわ
れます。そして、ちょうどこの温度が、多くの観葉植物や洋ラン類など室内に
取りこむ目安の温度です。お近くの樹木の様子を観察してみましょう。また、
そろそろ冬の室内鉢物が出回るようになります。

*『季節の庭園作業11月号』に季節の花鉢物の上手な選び方と管理のポイン
トが載っています。ご覧ください。
=> http://www.gardening.or.jp/colum/index.html#hachi

 <家庭菜園・ハーブ>
 ハクサイやダイコン、カブ、ホウレンソウ、コマツナなど秋野菜の収穫の盛
期です。気温が低くなるにつれ、野菜も生育が緩くなりますので、1回ごとに
必要な分だけ収穫するようにしてもよいでしょう。

 また、エンドウ、ホウレンソウ、コマツナの種まきやキャベツ、ブロッコリ
ー、カリフラワーの苗の植えつけも間にあいます。

 ハーブ類も休眠に入ります。寒さに弱いヘリオトロープ、レモングラス、非
耐寒性セージ類(メキシカンセージ、パイナップルセージなど)は、冬越しの
準備をしましょう。 

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