★11月後半の行事
小雪(11月22日) 勤労感謝の日(11月23日) 三の酉(11月30日)
三の酉まである年は火事が多いという言い伝えがあります。何かと事件が多く騒然とした年でしたが、年の暮れは、平穏に終わって欲しいものですね。
そろそろ紅葉も終わりに近づき、22日は"小雪"。北の地方からは雪だよりもだいぶ届くようになりました。冬囲いや霜の対策などは早めにすませておきましょう。
■今月の手入れポイント■
<花壇・ガーデニング>
冬花壇の具合はいかがですか。秋まきの草花の中では、スイ―トアリッサムやクリサンセマム・ムルチコーレはやや寒さに弱いので、強い霜の降りる地方では、霜よけや風除けを作ってやりましょう。パンジーやビオラ、デージー、ハボタンは耐寒性が強いので、根付いてしまえば、ダメージを受けることはほとんどありません。球根では、ユリやスイセンが植えられます。
<花木・庭木>
和風の庭の主役といえば、マツ類ですね。今が作業適期の「もみ上げ(古葉とり)」をして、お正月をきれいな庭で迎えましょう。また。チャボヒバ、イトヒバ、スイリュウヒバなどのヒバ類も庭の格を高める樹木です。一緒に手入れをすれば、庭がより見事になります。
<花鉢物>
そろそろ、冬を飾る鉢物類が出揃います。定番のシクラメンにプリムラ類、花期の長いシンビジウムやデンドロビウムなどの洋ラン類、クリスマスに欠かせないポインセチアやクリスマスカクタス(シャコバサボテン)、クリスマスベゴニアなどなど。出まわり初めは値段も高いのですが、徐々に並べられる鉢数も多くなり値段も手ごろになってきます。今月の末から来月の初めが、入手の好期でしょう。
<家庭菜園・ハーブ>
菜園やハーブガーデンもそろそろ冬支度。夏や秋にまいたネギやニンジン、タカナ、カラシナなどはそろそろ収穫です。収穫にあまった野菜類は土寄せをすれば、しばらく保てます。また、ホウレンソウやコマツナなどには霜よけをつくってやりましょう。
地上部が枯れてきたハーブ類は株元で切り取り、根元を腐葉土や堆肥でマルチングしておきます。非耐寒性のハーブは霜が降りる前に室内やフレームなどに取り入れます。
◆マツのもみ上げと庭木の手入れ
マツ類のもみ上げは9月から3月まで行えますが、お正月をすっきりとした姿で迎えるためには、今の時期までに行いたいものです。ヒバ類も、やはり今の時期が手入れの好期です。
- マツのもみ上げの方法
- 込みすぎた部分の枝や枯れ枝をはさみで切り落として樹形を整える。
- 枝先の古い葉(去年でた葉)を手でむしりとってすっきりさせる。
- クロマツは下に垂れている古葉を全て取り(横向き以上の葉を残す)
- アカマツは垂れ葉を少し残してしなやかな感じ
- ゴヨウマツは古葉も多少残して葉群をこんもりさせる
このもみ上げは、手袋をして行うと手にヤニがつかないですみます。はさみで葉先を切るのは禁物です。
- ヒバ類の手入れの方法
- 葉のかたまりごと掌ではさんで軽くもみ、古葉をおとす。
- 長く伸びた枝、垂れすぎた枝や立ち枝をはさみで切り取る。
- 葉先を丸い感じやイチョウ形に整える。
面倒だからといって、葉先をばっさりとはさみで刈りこむ方法は禁物です。葉先が赤茶けて見苦しくなります。
◆ユリ・スイセンの植えつけ
そろそろ花壇や鉢植えなど外で行なう作業が少なくなります。まだ植えてないのなら、ユリとスイセンを植えましょう。
- 良球の条件
- 鱗片がよくしまり、持ったときに重たく感じられるもの
- 球根の下からでている根が多くて、根の元から先まで白く生き生きとしているもの(ユリの場合)
- 球根や根にカビが生えていたり、鱗片が干からびていたり、褐変していないもの。
- ユリの鉢植えの方法
- 鉢
大きくなるオリエンタルハイブリッド(カサブランカやルレーブなど、ヤマユリやカノコユリの系統)は10号鉢(30センチ鉢)に3球植え程度。球根が小さい場合は5球くらい植えてもよい。最近新品種が多くなっているアジアチックハイブリッド(スカシユリやオニユリの系統)は、8号鉢(24センチ鉢)に5球程度。
- 用土
赤玉土(中)7に腐葉土3くらいの混用土。市販の培養土を使う場合は、水はけのために川砂2つかみくらい混ぜる。
- 植え方
- 鉢底に鉢の高さの1/5程ごろ土を入れる
- ごろ土の上に2センチほど土をかぶせる。この土にはオルトラン粒剤とマグアンプkなどの緩効性肥料をそれぞれ小さじ1杯ほどまぜておく。
- そこに球根をバランスよく配置し、支柱や支柱リンクを立て、土を入れる。土の量は鉢の上部2センチを空ける程度。ユリの植えつけは、上根(発芽後に茎から伸びる根)が伸ばせるように、このように深植えにするのがポイント。なお、スイセンは普通の植え方でかまいません。
- ユリの庭植えの方法
- 植え場所
カサブランカなどオリエンタルハイブリッドの園芸品種やヤマユリは、茎の下部に日が当らない、やや木陰気味のところ。アジアチックハイブリッドはよく日の当る花壇がよい。
- 植え方
植え方の基本は鉢植えと同じ。植える深さは、球根の高さの3〜4倍。なお、スイセンは明るい落葉樹の下のなどに、4、5球まとめて植えるとよいでしょう。3、4年植えっぱなしでもかまいません。
◆冬を飾る鉢物の上手な選び方
良質の株を入手することが、鉢物を長持ちさせる秘訣。鉢物の種類別に、選び方のポイントを覚えましょう。
◎シクラメン
- 葉張りがしっかりし、葉を手のひらで押さえて、力強い感じのするもの、次ぎの蕾が葉の下までまんべんなくついているものが良品。
◎シャコバサボテン
- 葉色が濃くて茎ががっちりとして、花や蕾が枝先に片寄りなくついているもの。環境の変化で蕾が落ちやすいので、蕾はある程度大きく(3センチくらい以上)なっているものがよい。
◎ポインセチア
- 根元がぐらつかず、下葉がしっかりついて、黄色などに変色していないもの。色づいた葉(苞葉)に傷などの痛みがなく、つやがあって元気のよいもの。
◎シンビジウム
- 葉が元気よく真直ぐに伸び、花茎が太くて曲がっていないもの。花は下から4、5輪以上咲いているものがよい(花持ちがよいので、開花しているものでも問題ない)。
◎クリスマスベゴニア
- 株ががっちりとしまり、各茎に満遍なく花や蕾がついているもの。蕾が落下しやすいので、その防止用にトマトトーン散布済みのマークのついたものがよい。
なお、これは鉢物全般にいえることですが、お店に長く置いてあったもの、店外の吹きっさらしの場所に置いてあったものなどは、傷んでいることがありますので注意しましょう。なるべく、入荷したてのものを選ぶのがベストです。
◆落葉果樹・庭木の植えつけ
落葉樹の植えつけは、葉が落ち休眠に入った今の時期が好期(12月いっぱいまで)。
- 植えられる種類
ウメモドキ、オオデマリ、ガマズミ類、モクレン・コブシ類、カエデ、ボケ、カイドウ、サクラ類、果樹ではウメ、モモ、リンゴ、ナシ、クリ、カキ、ブドウなどが植え時です。
- よい庭木の条件
- 木の形のよいもの
- 枝が四方に伸びているもの
- 幹肌が生き生きしているもの
- 根鉢がある程度大きく、細根が多数ついているもの
- 太い根を切った痕がないもの
- 植木の植え方
- 根鉢よりも大きめの植え穴を掘る(深さは根鉢の高さよりも深く)
- 底に堆肥を入れ(苗木の場合は化成肥料も少量を入れる)少し土を戻す
- 根元が地面の高さよりも多少高くなる程度で植木をすえる
- 土を8分目くらい入れて、水をたっぷりと注ぐ
- 根鉢を棒で突き、土を根の周りに行き渡らせる
- 土を元の高さまで戻す
- 植え穴の周囲に丸く土手状に土を盛って(水鉢)、その中にもう一度水を十分に注ぐ。
この方法は土極めといい、マツ類やナンテンなどは水を使わない植え方をします(土極め)。なお、1本立ての果樹苗は、幹を切り詰めて植えつけます。
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