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園芸ファン通信 【Vol.3】 2001年12月7日号

★12月前半の行事

大雪(12月7日)、針供養(12月8日)、義士祭(12月14日)

   7日(今日)が「大雪」。暖冬の年は雪が多いといわれますが、今年はどう でしょうか。ちなみに日本各地での初雪の平均値は次ぎのようになっています。
・旭川(10月22日) ・札幌(10月28日) ・仙台(11月16日)
・新潟(11月26日) ・東京(12月30日) ・長野(11月19日)
・名古屋(12月16日) ・大阪(12月25日) ・鳥取(12月3日)
・高松(12月24日) ・福岡(12月11日) ・鹿児島(1月1日)
(国立天文台編 理科年表より)

■今月の手入れポイント■

<花壇・ガーデニング>
 北の地方では、庭は雪の下になっているところも多いことでしょう。南の地 方でも、冬花壇を作ってしまえば、とりあえず、春までは一休みです。日溜りの花壇では、蕾などにアブラムシがつくことがありますので、見つけ次第、指 で潰すか薬剤(スミチオン乳剤など)を散布しましょう。

<花木・庭木>
 落葉樹では裸木になってくるものが多くなりました。ウメなどの春咲きの花 木は花芽が確認できるようになりますので、花芽を残して、長く伸びた枝などを剪定して姿を整えましょう。また、夏に庭を飾ってくれたサルスベリやムク ゲなども姿を整える剪定をする時期です。

<花鉢物>
 戸外は木枯らしが吹きすさむ季節だけに、家の中は花をいっぱいにして、暖 かい雰囲気を演出したいですね。また、その欲求に答えてくれる花の種類も豊富です。新しく入手した鉢物類は、家の環境に慣れるまでは、注意して扱いま しょう。  クリスマスの準備はおすみですか。クリスマスカラーは赤と緑ですね。ホーリー(セイヨウヒイラギ、モチノキ科)は赤い実と緑の葉の対比が鮮やかな、 クリスマスディナーのテーブルの定番です。ただ気をつけたいのは、矮性のヒイラギ(モクセイ科)に人造の赤い実をつけた鉢物も出まわっていること。見 た目はよいのですが、ちょっと寂しい気がします。

<家庭菜園・ハーブ>
 露地の畑は休眠の時期。まだ畑においていくものは、霜よけのためにビニル トンネルやべたがけシートをかけたり、ワラや竹、木の枝などで霜よけを作ってやりましょう。使っていない畑は、天地返し(シャベルで畑の下の土を掘り 上げること)し、寒風にさらしておきましょう。

■花鉢物の管理■
新しく入手した花鉢物や持ちこみで室内に取り入れた鉢も、なるべくよく日の当るところに置くのが原則。昼間より夜間がやや低温になるところがベストで、暖房の風の当るところはよくありません。
●温度管理
一口に冬の鉢物といっても、種類によって好む温度が違います。
<低温を好む種類>
昼間20℃以下、夜間は5〜10℃を保つシクラメン、プリムラ類、シンビジウム、シネラリア、シャコバサボテン、カランコエ
<高温を好む種類>
昼間25℃以下、夜間は12、3℃以上を保つポインセチア、クリスマスベゴニア、エラチオールベゴニア
●追肥と水やり
花が次々と咲き上がってくるタイプの鉢物は、入手してから7〜10日ほどすると、肥料が切れてきますから、10日おきくらいに液体肥料を追肥します(洋ラン類、ポインセチアは不要)。また、花立ちの多い鉢は水も切れやすいので注意しましょう。

■花木類の剪定■
春から夏の始めにかけて咲く花木類は、すでに花芽をつけています。丸く太った芽が花芽ですから、秋冬の手入れでは、この枝を切り落とさないように注意しましょう。
●ウメ
ぷっくり丸く膨らんだ芽が花芽です。冬の剪定は、木全体にバランスよく蕾が残るように、花芽のあるところまで枝を切り戻すようにします。勢いよく伸びた枝には花芽がつきませんから、木姿から見て不要の場合は元から切り落としてよいでしょう。
●モクレン
枝の先端で大きく膨らんだ芽が花芽です。花芽のついた枝は残し、葉芽の枝(小さな芽の)を整理します。
●アジサイ
充実した枝の先端や途中で丸く太った芽が花芽です。伸びすぎた枝は、途中の花芽のところまで切り戻します。3、4年生の古い枝は、元から切って、新しい枝と交代させます。
 夏咲きの花木はこの時期には花芽がありません。落葉性の樹種では、木姿を整える強い剪定ができます。
●サルスベリ
弱い枝は元から切り取り、太い枝(開花した枝)は2芽くらいで切り戻します。毎年、同じ位置で切り戻すと、枝先がコブ状になり、地方によっては嫌われます。
●ムクゲ
細かい枝を全て落とし、混みすぎた枝は元から間引き、太い枝も切り戻してすっきりさせます。枝が軟らかいので、結構太い枝でもハサミで切れます。
●ハギ
根際からきれいに刈り取り、新しい茎を出させるようにします。なお、まだマツのもみあげ(古葉とり)をしていない方は、早めにすませるようにしましょう(先号参照)。

■冬の薬剤散布■
冬は樹木も休眠期。葉の落ちた落葉樹はもちろん、常緑樹も生育を停止していますので、比較的強い農薬を散布しても、薬害が生じません。冬に薬剤散布しておけば、翌年の病害虫の発生がてき面に少なくなります。
●冬の薬剤散布の目的
冬の薬剤散布は、マシン(機械)油乳剤と、石灰硫黄合剤を交互に散布し、退治しにくいカイガラムシ類やハダニ類を防除するものです。
●マシン油乳剤の散布の濃度
落葉した樹木には20倍、針葉樹や常緑樹には5、60倍です。
●注意
マシン油乳剤を散布した直後に、アルカリ性が強い石灰硫黄合剤を散布すると、分解されてよくありません。約1か月間隔をとってから散布するようにします。今、マシン油乳剤を散布したら、石灰硫黄合剤は年が明けてから散布するわけです。また、石灰硫黄合剤は、葉につくと白く汚れたようになることがありますから、正月前は控えた方がよいという面もあります

■チャービルの種子まき■
チャービルはフランス語でセルフィーユという葉を利用するセリ科のハーブで、繊細な香りからスープやドレッシングに人気があります。暑さに弱く、普通は、露地で春(3〜5月)か秋(9〜10月)に種子をまいて育てる1年草です。しかし、半日陰で育てられ、1月半くらいで生長しますので、室内の窓辺を利用すれば冬でも育てられます。チャービルの種子は、大きな園芸店やハーブショップで売っているはずです。
●チャービルの冬の室内栽培
<容器と土>
やや小さめのプランターか平鉢に、市販のハーブ培養土(普通の培養土に石灰を一握りまぜたものでもよい)を入れます。

<種子のまき方>
ジョウロで軽く水をやってから、種子をぱらぱらと直まきします。ふく土は種子が隠れる程度。

<置き場所>
窓辺の明るい半日陰。直射日光は当てないように。

<発芽>
10日ほどで発芽しますが、発芽まで乾かないように時々、細かいジョウロで水やりするかスプレーで霧をかけます。

<間引き>
芽が出たら混みすぎたところを間引きし、15〜20センチの株間に育てます。

<施肥と水やり>
本葉が2、3枚になったら、2週間に1回くらい薄い液肥をあたえ、チャービルは乾燥を嫌いますので、土が乾きかけたら水をやりましょう。室内は乾燥しがちですので、時々、霧をかけてやるのも忘れずに。

<収穫>
本葉が7、8枚になったら、そろそろ葉が収穫できます(間引き苗も使えます)。

<花芽摘み>
上がってきた花芽を咲かせてしまうと、株が枯れてしまうので要注意。花芽はすぐに摘み取るのが長持ちさせるポイントです。なお、1か月間隔くらいで随時、種子をまいていけば、夏前まで収穫を楽しめます。ロケットも同様に育てられます。

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最後までお読み頂きましてありがとうございます。
 今年も残すところあと僅か。クリスマスに向けて、シクラメンやポインセチアなどの鉢花を飾って、部屋も気持ちも明るく、楽しい年末を迎えましょう。
では、次号をお楽しみに。

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