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園芸ファン通信 【Vol.4】 2001年12月21日号
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★12月後半の行事 冬至(12月22日) 天皇誕生日(12月23日)
クリスマス(12月25日) 大晦日(12月31日)
年の瀬も押し迫ってきました。日本にも世界にもいろいろな出来事があった
1年でしたが、あなたの場合はいかがでしたでしょう。また、園芸を充分にお
楽しみいただけたでしょうか。
さて、もうじき新しい年を迎えます。ちなみに、全国の主要都市での元旦
(平成14年)の日の出の時刻はつぎのとおりです。
・根室(6時50分) ・札幌(7時06分) ・仙台(6時53分)
・新潟(7時00分) ・東京(6時51分) ・長野(6時59分)
・名古屋(7時01分)・大阪(7時05分) ・鳥取(7時12分)
・福岡(7時23分) ・鹿児島(7時17分)・那覇(7時17分)
(国立天文台資料より)
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■今月の手入れポイント■
<花壇・ガーデニング>
先号と同じです。戸外の作業は、特にはありません。
<花木・庭木>
樹木が休眠に入る時期は手入れのシーズンです。お正月をすっきりとした庭
で迎えるためにも、マツやヒバ類などの針葉の庭木や、落葉の花木・果樹など
の剪定をすませていない方は、手入れを行なっておきましょう。また薬剤散布
も行えます。
<花鉢物>
時期的に鉢物の種類が多くなるシーズンです。値段もクリスマスシーズンの
盛期一番高くなるようです。今まで買わないでいたのなら、いっそうクリスマ
スが終わるまでまって、値段が安くなってから購入したほうがよいかもしれま
せんね。その分、品種や色数は少なくなりますが。
また、ウメや松竹梅、フクジュソウなど、正月を飾る和風の鉢物が出まわる
ようになります。
<家庭菜園・ハーブ>
先号と同じです。戸外での仕事は、特にはありません。
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■正月用の鉢物の手入れ■
お正月にはやはり、和風の鉢物がふさわしいですね。梅、放春花(ボケ)、
福寿草、松竹梅や七草の寄せ植え、千両、万両、唐橘(カラタチバナ)などな
ど。名前だけで目出たさ、福々しさが感じられるような気がします。
<入手した鉢の手入れポイント>
●置き場所
よく日が当り、強い風の当らないところ。室内に置く場合は、直接暖房の風
が当らないところを選びます。ウメなどで蕾が大きくなっている鉢は、温かい
室内に置いておくと正月前に咲いてしまうことがあります。この場合は、やや
温度の低いところで管理しておきます。
●水やり
土の表面が乾いてきたら、たっぷりとあたえます。
●霧吹き
空気が乾燥している室内に置くと、蕾が落ちたり、うまく蕾が開かない場合
がありますが、これは湿度不足。朝晩、霧吹きで軽くスプレーしてやれば、ちゃ
んと咲いてくれるはずです。固い蕾は、ピンセットなどで蕾の先を少し開いて
やると、咲きやすくなります。
●花後の管理
花が終わった鉢は、外に出しましょう。マンリョウなどは関東以北では寒が
りますので、室内の明るい窓辺などで春まですごさせます。実はそのままつけ
ておくと、株が弱りますので、2月になったら摘むようにします。
(注意)フクジュソウの長い根を切り詰めて、無理やり鉢におさめた寄せ植え
に気をつけましょう。根から水が吸えず花が開かないで終わってしまうのです。
見た目で見分けるのは、まずできません(ちょっと蕾が元気なく萎れ加減です
が)。いつも利用している信用できるお店で求めるようにしましょう。なお、
フクジュソウの鉢植えは、春になったら一回り大きな鉢か庭に下ろします。
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■モミジ・カエデ類の剪定■
庭のお手入れはおすみですか(まだの場合は、前号、前々号参照)。余裕が
あるようならば、モミジ・カエデ類の剪定をすませておきましょう。
モミジ・カエデ類は根の活動が早く樹液の流れが早いので、剪定は落葉後早
めに、できたら年内にすませておきたい種類なのです(遅くても1月いっぱい
くらい)。
もともと自然樹形で育てる樹種ですから、強い剪定は必要なく、夏に出た徒
長枝や立ち枝、伸びすぎた枝、込みすぎたところの枝の整理程度です。太い枝
を切ると枯れ込みやすく、くさりが入って洞(うろ)になってしまうことがあ
ります。太枝を切るときは、枝の根元から切り、切口にはツギロウなどの癒合
剤を塗るとよいでしょう。
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■花鉢物の手入れ■
花鉢物に液肥は施しましたか(詳細は先号参照)。花がらはまめに摘み、株
の負担を少なくしてあげましょう。
●シクラメン
葉組みをしましょう。花茎を真中に集め、替わりに大きな葉を外側に持って
きます。そうすると光が中にまで入るようになり、花が途切れなく咲きつづけ
てくれます。枯れた花や黄色になった葉は、強引に引っ張って抜かず、萎れて
抜けるようになってから整理しましょう。
●プリムラ類
オブコニカはシクラメンと同じ葉組みをしましょう。ポリアンサは、葉の裏
から花が上がることがありますから、花を真中に集めるようにし、終わった花
は先の細いハサミで下のほうから切り取ります。また、オブコニカやマラコイ
デスで花茎が多く上がってきたら、先に咲いた茎から、切りとって切花にして
楽しむようにすると、順調に咲きつづけてくれます。
●シンビジウム
花はだいぶ咲き進みましたか。最後の蕾が開くまではよく日に当てるように
し、全部開いたら場所を移してもよいでしょう。この段階で切花にすると、株
の回復が早くなります。また、萎れた花は1つずつこまめに摘み取りましょう。
●ベゴニア類
クリスマスベゴニアやエラチオールベゴニアも、春まで長く咲きつづけてく
れる種類です。花がら摘みに、こまめな追肥が大切です。なお、ベゴニア類は
上の3種よりも、高めの温度(12、3℃)を好みますので、やや暖かい部屋
に置きましょう。
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■クリスマスローズの話■
クリスマスローズが、雑誌や本などでも大きく取り上げられていますね。で
も、「クリスマスローズ」なのに、クリスマスのシーズンに花を咲かせた株は
ほとんどみられません。ちょっと不思議ですね。そこで、今回はその秘密を探
りました?!。
●クリスマスローズの仲間
クリスマスローズの仲間は、キンポウゲ科のヘレボルス属(Helleborus)。
この属には10数種の原種とその交配種があり、ガーデニングの本家ともいえ
るイギリスでも、冬の庭を飾ってくれる貴重な花として、大変に人気が高いそ
うです。原産地はヨーロッパと西アジア(1種だけ中国のチベット)。
●本当のクリスマスローズ?
もともとクリスマスロースの名前は、ヘレボルスの中のノイガー(H.niger)
という原種につけられたものです。実際、ノイガーはヨーロッパではちゃんと
クリスマスの頃に咲いているそうです。花もクリスマスにふさわしい清々しい
純白色。ただ日本では、うまくクリスマスの時期には咲いてくれず、開花が
1月すぎになってしまうことがあります。これは、低温の期間を経験しないと
花が開かない性質があるためです。
●よく見かける種類
現在、クリスマスローズとして出まわっているのは、オリエンタリス
(H.orientalis)という原種を中心に交配改良された「ヘレボルス・オリエン
タリス・ハイブリッド」という交雑種が多いようです。この系統は早春咲きで
花色が豊富、強健で育てやすく、種子をまいて3年位で開花します。なお、ヘ
レボルス・オリエンタリスは、キリスト教のレンテン節(復活祭前の30日間)
の頃に咲くので、レンテンローズの名前がつけられました。
●みんなクリスマスローズ?
さて「クリスマスローズ」の名前ですが、日本でも昔は「クリスマスローズ」
と「レンテンローズ」を区別して呼んでいました。最近は、なじみのないレン
テン節よりもクリスマスの方がわかりやすいせいか、「ヘレボルス属」全体を
「クリスマスローズ」と呼ぶようになってきています。
●長い花期のわけ
クリスマスローズがなかなか散らないのには驚きますね。それには、じつは
「わけ」があります。クリスマスローズの花びらに見えるのは、実は「がく片」
で、本来の花びらは退化しています。この「がく片」が、開花後も落ちず残っ
ていて2か月くらい退色しないのです。ご存知でしたか。
●クリスマスローズ栽培のポイント
(1)適地は半日陰の水はけのよい肥沃地、落葉樹の下など
(2)用土には腐葉土か堆肥をすきこんでおき、石灰を一掴み混ぜる
(3)鉢植えは根が大きいのでやや大きめの深鉢
(4)4、5年に1回植え替える
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